研究課題/領域番号 |
12875095
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松井 三郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (90092808)
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研究分担者 |
松田 知成 京都大学, 工学研究科, 助教授 (50273488)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | し尿分離トイレ / りん回収 / ストラバイト / 沈殿生成平衡モデル / 持続的食糧生産 / し尿分離 / リン酸回収 / 窒素回収 / ウレアホルム / 緩効性肥料 |
研究概要 |
肥料資源に乏しい我が国では、リン酸、カリ資源の全量を輸入に頼っている。一方、日本全国で一年間にし尿として排泄されるこれら栄養成分は、窒素40万トン、リン7万トン、カリウム17万トンで、それぞれ年間の化学肥料消費量の約40%、10%、30%である。また、これら栄養成分の処理が不十分なため、閉鎖性水域の富栄養化の問題がおこっている。富栄養化を防止し、持続的な食糧生産を可能にするためには、この都市からの栄養成分の一方的な流出を是正し、これを農地に還元する戦略を見つける必要がある。人間の排泄物中の栄養分のほとんどは尿に集中しているため、尿のみを回収して利用する戦略が考えられる。今回我々は、人間の尿中から栄養成分を回収する方法を開発した。まず、尿中のリン成分を緩効性肥料であるストラバイト(リン酸マグネシウムアンモニウム、MAP)として回収する技術を実用化するために、操作因子であるマグネシウム投入量、pH、温度の影響を予測することが可能な、沈殿生成平衡シュミレーションモデルを構築した。尿中リンの回収実験を行った結果、このモデルによって尿を材料としたストラバイト生成反応を予測できることを確認した。その結果、人間の尿1リットルに対するマグネシウム添加量の最適値は0.02mol、pHの最適範囲は8.7〜9.0であることを確認した。このモデルをもとに、リン回収プラントを設計し、研究室に設置した。今後、これを用いて装置レベルの研究を行う予定である。
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