研究課題/領域番号 |
12875104
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築環境・設備
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山中 俊夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80182575)
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研究分担者 |
甲谷 寿史 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20243173)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | におい / 官能試験 / 臭気濃度 / 脳波 / におい袋 / 建材 / SD法 / 因子分析 |
研究概要 |
前年度に引き続き、建築空間において最も基本となるにおいとして、建材から発生するにおいに焦点を当て、種々の建材のにおいが在室者に及ぼす心理的な影響について検討を行うとともに、生理的反応としてにおいが脳波に及ぼす影響についても検討を行った。対象とする建材は、前年度と同じく、ベイヒ、ナラ、合板(Fc0)・畳・コンクリートの計5種類とし、10人のパネル(被験者)による心理評価実験と二人のパネルによる脳波測定を行った。脳波については、ベイヒと畳について行った。心理評価としては、においの強さ、快適性、嗜好性、容認性及び印象評価を取り上げたが、印象については前年度の研究結果に基づいて、「親しみやすさ」「新鮮さ」「複雑さ」「暖かさ」の四つの因子軸を構成する7段階の言語評定尺度を採用した。実験には、におい袋法を用いた。得られた結果は以下の通りである。 1.ベイヒ・ナラ・合板などの木材のにおいは、基本的に強度が高くなっても不快感は強くなく、それはにおいの印象が、親しみやすく、生き生きとしていることが背景となっていることかわかった。 2.一般的に良いにおいという印象がある畳のにおいは、濃度が高いほど親しみにくく複雑なにおいとなり、不快感を生じることがわかった。 3.水で濡らしたコンクリートのにおいは、畳のにおいとほぼ同様の傾向を示した。 4.脳波に関しては、においを嗅ぐことによってβ波が現れるが、心理評価との明確な相関を得ることはできなかった。 本研究で得られた結果はにおい袋法によるものであり、入室法や実際の場での評価との整合性について今後検討が必要と考えられる。
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