研究課題/領域番号 |
12875130
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造・機能材料
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山口 正治 京都大学, 工学研究科, 教授 (90029108)
|
研究分担者 |
村上 敬 機械技術研究所, 基礎技術部, 研究員
|
研究期間 (年度) |
2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | Nb / シリサイド / アルミノシリサイド / 焼結 / 酸化 / 高温機械的性質 |
研究概要 |
Nb-47Si-20Al(at.%)を組成とするNb_3Al_2Si_5基粉末焼結体は1300℃以下の温度で非常に優れた耐酸化性を示す。Nb_3Al_2Si_5基粉末焼結体はスパークプラズマ焼結法によって作り得るが、Nb_3Al_2Si_5単結晶、Nb_3Al_2Si_5単相試料共にいまだ得られていない。多分、凝固過程で複雑な液相/固相あるいは固相/固相反応を経て常温に至るためではないかと考えられる。なお、Nb_3Al_2Si_5アルミノシリサイドの結晶構造はC54型である。 Nb_3Al_2Si_5基粉末焼結体の優れた耐酸化性は、Nb_3Al_2Si_5アルミノシリサイドが安定なアルミナ皮膜を形成する能力によっている。しかし、このアルミナ保護皮膜はNb_3Al_2Si_5基粉末焼結体を1100℃以上に加熱したとき形成されるもので、それ以下の温度では、Alの優先酸化がおこらずアルミナ保護皮膜は形成されない。しかし、一度1100℃以上に加熱しアルミナ保護皮膜を形成しさえすれば、1300℃以下の広い温度範囲で優れた耐酸化性を示す。 Nb_3Al_2Si_5基粉末焼結体の繰返し酸化実験(一回の加熱温度1時間)を1200℃と1300℃で行ったが、50回程度の繰返しではアルミナ保護皮膜にクラックが発生せず、耐酸化性は良好である。Nb_3Al_2Si_5基粉末焼結体をNb基合金の耐酸化コーテイングとして用いるための研究を行ったが、Nb_3Al_2Si_5基粉末焼結体とNb基合金の熱膨張率が異なるため、コーテイングの剥離を防止するために、両者の熱膨張率の差を吸収できるアンダーコートを開発する必要があることがわかった。Al薄膜をNb_3Al_2Si_5基粉末焼結体とNb基合金の間に挿入して焼結すれば、上記の目的にかなり合致するアンダーコートが形成することが明らかになった。
|