研究課題/領域番号 |
12875172
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機工業化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大嶌 幸一郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (00111922)
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研究分担者 |
忍久保 洋 京都大学, 工学研究科, 助手 (50281100)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 無溶媒反応 / ヒドロゲルミル化反応 / トリエチルボラン / ゲルマニウム / ラジカル反応 |
研究概要 |
1.ゲルマニウムヒドリド反応剤のビニルオキシランへのラジカル付加反応 ラジカル開始剤としてトリエチルボラン存在下、3,4-エポキシ-1-トリデセンに対しトリフェニルゲルマンを作用させたところ、トリフェニルゲルミル基の付加したE体のアリルアルコールが96%の収率で高立体選択的に生成した。得られたアリルアルコールを用いてブチルビニルエーテルからヨードアセタールを合成した。この化合物にトリエチルボランを作用させたところ、ラジカル環化反応が進行し、環状アセタールが得られた。最後にJones酸化により環状アセタールをラクトンへと酸化して、天然物の部分骨格であるβ-ビニル-γ-ブチロラクトンへと変換することに成功した。 2.トリフリルゲルマンの末端アセチレンへの付加反応 トリエチルボランをラジカル開始剤としてトリフリルゲルマンを末端アセチレンに付加させるとE体のゲルミルアルケンが選択的に得られた。またトリアルキルスタナンでは反応が起こらないアルケンを基質とした場合にも反応が進行することが明らかとなった。末端アルケンだけでなく、二置換や三置換アルケンに対しても容易に付加する点が大きな特徴である。たとえば7-トリデカノンのシリルエノールエーテルにトリフリルゲルマンを付加させるとトレオ体の6-トリフリルゲルミル-7-トリメチルシロキシトリデカンが立体選択的に生成する。こうして生成した付加体を酸あるいは塩基で処理するとそれぞれシス-6-トリデセンあるいはトランス-6-トリデセンを得ることができる。なおトリヘキシルゲルマンやトリフェニルゲルマンでは内部オレフィンに対する付加は進行しないことが明かとなった。
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