研究課題/領域番号 |
12876032
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
今泉 勝己 九州大学, 農学研究院, 教授 (90037466)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | oxalyl-Coa decarboxylase / 外因性高コレステロール血症ラット / 蓚酸カルシウム腎結石 / Differential Display法 / AP-RDA法 / 2-hydroxyphytanoyl-CoA lyase / Oxaly-CoA decarboxylase |
研究概要 |
外因性高コレステロール血症(ExHC)ラットは、その起源であるSD系ラットに比べて、肝臓での発現量が低い遺伝子を特徴的に有することをDifferential Display法によって発見した。その遺伝子配列を検索したところ、微生物およびヒトの蓚酸脱炭酸酵素[Oxalyl-CoA decarboxylase(OCDC)]と高い相同性(86%)を示した。しかし、哺乳類においてこの酵素についての知見は得られておらず、その特徴については明らかではない。さらに、この系統のラットは蓚酸代謝との関係が類推される腎糸球体腎炎を引き起こす。本年度はラットOCDCの全長のクローニングと、系統および食事コレステロールによる肝臓でのこの酵素の発現量の差を検討した。 全長をクローニングするために、ヒトのOCDCのcDNA配列より、3'側および5'側から20merのプライマーを合成した。しかしこのプライマーではクローニングできず、5'側のプライマーを3'側に200bpずらしたプライマーでクローニングを行い1700bpのcDNAをクローニングした。この配列を確認したところ2001年にBLASTに登録されたラットの肝臓で顕著に発現している2-hydroxyphytanoyl-CoA lyaseとの相同性が98%と高く、OCDCと同一のものではないかと考えられ(ラットではOCDCはクローニングされていない)、1999年にラットのこの酵素とヒトのOCDCに86%相同性があることが報告されている。したがって、ヒトのOCDCはラットの2-hydroxyphytanoyl-CoA lyaseであり、機能も類似した脱離酵素であることからこの酵素にも蓚酸の脱炭酸酵素活性がある可能性は否定できない。しかし、ExHCラットおよび対照群としてSDラットをそれぞれコレステロール無添加食あるいはコレステロール1%添加AIN-76純化食で1週間飼育した後、肝臓のRNAを抽出し、新たにクローニングしたOCDCの cDNAをプローブとしてそのmRNAを定量したところ、それぞれの群間で有意な差はなく、Differential Display法の再現性は得られなかった。従って、ExHCラットが腎糸球体腎炎を引き起こす原因として、この酵素の発現不足が関与する蓚酸代謝の遅延によるものではないと考えられる。現在、arbitrarily primedrepresentational difference analysis(AP-RDA法)により、ExHCラットの連鎖解析を行い、その遺伝子変異の全貌を明らかにしようとしている。
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