研究課題/領域番号 |
12876075
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
伴戸 久徳 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20189731)
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研究分担者 |
佐原 健 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (30241368)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | カリフラワーモザイクウイルス / 35Sプロモーター / バキュロウイルス / 転写活性化 |
研究概要 |
さまざまなウイルス遺伝子のクローニングをおこなうとともに、培養細胞にウイルス遺伝子を導入する一過性発現系を用いてウイルス遺伝子産物の機能解析を行うとともに、バキュロウイルスベクターの改良を行ってきた。この過程で、バキュロウイルスに組み込んだCaMV35Sプロモーターが昆虫細胞で強い活性を示すことが観察された。一方、昆虫細胞に35Sプロモーターを単独で導入したところ、活性は極めて低いことが判明した。そこで、35Sプロモーターを導入した細胞にバキュロウイルスを感染させたところ、35Sプロモーターの活性は100倍以上に上昇し、バキュロウイルスの増殖に伴うウイルス遺伝子の発現により、35Sプロモーターが活性化されたことが推定された。そこで、本研究では、35Sプロモーターを活性化するバキュロウイルス遺伝子の同定を第一の目的として解析を行った。その結果、バキュロウイルスによる35Sプロモーターの活性化には2種類の機構が存在得ることが判明した。まず、ウイルスのDNAポリメラーゼにより特異的に転写される機構であり、これは、ウイルス感染により転写活性化された場合の転写開始点の特異性や、宿主細胞DNAポリメラーゼを阻害した実験から明らかとなった。一方、様々なウイルス遺伝子(全体で約130個ある)の35Sプロモーターへの影響を解析したところ、ウイルスDNAポリメラーゼを含まない遺伝子領域(15個の遺伝子が存在)にも35Sプロモーター活性可能が有ることが判明した。このことから、35Sプロモーターが細胞DNAポリメラーゼにより転写されるのを強力に促進(約80倍)するウイルス遺伝子の存在することが明らかとなった。
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