研究課題/領域番号 |
12877007
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
東田 陽博 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30093066)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | Caプール / サイクリックADPリボース / 神経細胞 / セカンドメッセンジャー / モジュレーター / リアノジン受容体 |
研究概要 |
サイクリックADPリボース(ADPR)が細胞内Caプールであるリアノジン受容体に作用する、セカンドメッセンジャーないしは、Caのモジュレーターとされて久しいが、神経細胞をはじめ種々の横紋筋や平滑筋組織で作用が一定しないところがあり、その役割がいまひとつあきらかではない。その最大の理由はリアノジン受容体サブタイプの分布であるが、それに加えて、すでに存在するcADPRに影響されて不一致を生じるものと思われる。そこで神経や心臓組織におけるcADPRが真にセカンドメッセンジャーであることを証明するためには、生細胞ではなく、膜分画でcADPTの合成過程が受容体刺激によりコントロールされていることを実証すればよいと考た。今年度は、メタボトロピックなグルタミン酸受容体(mGluR)とcADPR産成酵素とのカップリングをmRluR cDNAをトランスフェクトしたNG108-15細胞と網膜および上頚神経節神経組織で観察した。 mRluR cDNAをNG108-15ニューロブラストーマXグリオーマ雑種神経様神経腫瘍細胞を培養した。DNAとリポフェクタミンをNG108-15細胞に添加し、DNAを導入した。数日増殖させ培養し、異なるmGluRを発現する細胞を集めた。粗膜分画を得、それを酵素源とし、[^3H]NADを含む液とグルタンミン酸存在、非存在下反応し、2分後過塩素酸を添加し反応を止めた。薄層クロマトグラフィーにて、産物の[^3H]cADPRを分離し、放射活性を測定した。mGluR1、mGluR5、mGluR3とmGluR6がADPリボシールシクラーゼ活性を上昇させることがわかった。ラットの網膜では、mGluR6を介して、上頚神経節では、mGluR1あるいはmGluR5を介して上昇させることがわかった。 以上の結果はmGlurのシグナル伝達にcADPリボースが関与していることを示唆する。
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