B細胞活性化に必須のアダプター分子BLNKの活性化機構を分子遺伝学的・生化学的・細胞生物学的に詳細に検討することにより、B細胞レセプター(BCR)刺激により、シグナル分子がいかに空間的・時間的に制御されているのかメカニズムを明らかにした。 BLNKはリン酸化されることが、より下流のシグナル、特にPLC-γ/カルシウムシグナルの活性化に必須であるが、リン酸化される以前に細胞膜の特殊な領域(GEM分画)にリクルートされることが必須であることを生化学的実験、GFP-タグをしたBLNKを形態学的に追跡する実験により明らかにした。又、この実験系を用いてBLNKのSH2ドメインがGEM分画移行に必須な領域であること更にBLNKにSH2ドメインがリン酸化されたIgαをターゲットにしていることを明らかにした。即ち、BCR→Igαリン酸化→BLNKのリクルートメントにより、初めてBCRシグナルがオンになる。
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