研究課題/領域番号 |
12877051
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
原田 信志 熊本大学, 医学部, 教授 (60173085)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | HIV-1 / エイズ / HTLV-I / 感染促進因子 / Tax / 細胞培養上清 / ウイルス吸着 / 逆転写 / pseudotyped VIRUS |
研究概要 |
エイズ(AIDS)を引き起こすHIV-1と成人T細胞白血病(ATL)の原因ウイルスであるHTLV-Iとの相互関連を追究する目的で、HTLV-I感染細胞株の培養上清がHIV-1感染に与える影響を調べた。HIV-1の感染を増強させる因子は、HTLV-I感染T細胞だけでなくHTLV-Iが感染していない培養T細胞株の培養上清にも、弱いながらも、認められた。また、様々なエンペロープを発現させたPseudotyped virusでも、これらの上清による感染増強が見られたことから、この感染増強はウイルス吸着以後に起っているものと考えた。報告されているHTLV-IのTax以外の因子がHIV-1の感染を修飾している可能性を証明するため、最も強くHIV-1の感染を増強させる上清からこの因子の精製を試みている。しかし、複数の因子の可能性もあり、まだ同定する仁至っていない。また、この研究の過程で、HIV-1の感染標的細胞であるMAGI/CCR5細胞にHIV-1感染後にウイルスRNAの逆転写を阻害する因子が細胞質に存在することがわかった。現在、HPLC等で精製を行っているが、この細胞性因子も同定する必要がある。細胞培養上清に存在する因子が、細胞内のある蛋白を(量的あるいは機能的に)抑制し、結果としてHIV-1の逆転写が促進される可能性を今後追究したい。
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