研究課題/領域番号 |
12877055
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
工藤 明 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (70178002)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | B細胞分化 / Pax-5 / 再構成 / IL-7 / Rb |
研究概要 |
プレB細胞株PreBR1とPreBR2はすでにH鎖の再構成に成功しており、細胞表面にプレB細胞レセプター(preBCR)を発現している。このプレB細胞株はインターロイキン7(IL-7)存在下で長期培養でき、IL-7を除去するとκ鎖再構成が誘導され、IgM陽性の未熟B細胞へ効率良く分化する。はじめにKI、KII部位に対するPax-5の親和性をゲルシフト法の競合実験で調べた。IL-7存在下のプレB細胞でPax-5はPax-5の代表的な標的遺伝子であるCD19プロモーター部位に比べ、KI、KII部位には1/20程度で結合していることが明らかになった。また、IL-7を除き未熟B細胞へ分化させ、KI、KII部位への結合を追跡すると、KI、KII部位におけるPax-5の結合は特にKI部位において著しく減少していた。さらに、この現象がPax-5のタンパク質レベルの発現減少によるためかどうかを調べるためにウェスタンブロットまたはフローサイトメトリーを行った結果、Paxc-5の発現量またはPax-5のターゲット遺伝子であるCD19の発現量に変化はなかった。これらの結果より、プレB細胞が未熟B細胞へ分化したときにPax-5は何か他の分子と結合し、そのために結合の弱いKI、KII部位から離れていくのではないかと考えられた。このとき、分化した細胞の大きさは小さくなり、細胞周期は停止していたので、この過程にはRbによる制御が考えられた。Pax-5は脱リン酸化したRbと結合できるという報告もあることから、ウェスタンブロットを行いRbのリン酸化状態を調べるとプレB細胞から未熟B細胞へ分化したとき、Rbのリン酸化は消失していた。そこで、抗Rb抗体を用いて免疫沈降行うと未熟B細胞へ分化したときのみPax-5はRbと結合していることが明らかとなった。以上の実験結果から、プレB細胞が分化したときPax-5はKI、KII部位から離れ、脱リン酸化したRbと結合していることが明らかになった。このことより、Pax-5はRbとの共同作用によりκ鎖再構成に関与していることが考えられる。
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