研究課題/領域番号 |
12877112
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
堀内 正嗣 愛媛大学, 医学部, 教授 (40150338)
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研究分担者 |
浜井 盟子 愛媛大学, 医学部, 助手 (20180929)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | アンジオテンシン / 受容体 / シグナル / クローニング / アポトーシス / キナーゼ / 脱リン酸化酵素 / 心血管リモデリング |
研究概要 |
アンジオテンシンIIタイプ1(AT1)受容体とアンジオテンシンIIタイプ2(AT2)受容体の発現バランス、クロストークが心血管病態において重要であることが認識され、その病態生理学的意義の解明が急がれている。AT2受容体も、AT1受容体と同様に7回膜貫通型受容体であり、膜貫通部位を除いてAT1受容体とその相同性は低く、全体として約34%の相同性を有している。AT1受容体が、Extracelluar signal-regulated kinases (ERK)をはじめ、種々のキナーゼを活性化するのに対し、AT2受容体は、SHP-1,MKP-1などの脱リン酸化酵素を活性化し、AT1受容体によるシグナルのブレーキとして、作用し、細胞増殖抑制、アポトーシス誘導等に働くと報告してきた。また、なかでも、SHP-1が、AT2受容体のシグナル特異性を決定するサードループに直接、リンクする可能性についても報告した。AT2受容体刺激によるSHP-1活性化の生理的意義について更に検討を行ったところ、SHP-1は、Epidermal Growth Factor (EGF)の脱リン酸化を促進したり、さらにインスリン受容体によるP13 Kinaseの不活性化に関与していることが見いだされ、SHP-1がAT2受容体を介する種々の生理作用に重要であることが明らかとなった。AT2受容体細胞内サードループアフィニテイカラムなどを用いた精製を試み、現在、37kDa,70kDaの2種類の異なった蛋白を得たので、アミノ酸配列等を確認しつつあり、70kDaの蛋白がAT2受容体の細胞内サードループに特定的に結合する可能性を示唆する結果を得ている。一部のシーケンスを用いcDNAをクローニングする予定である。同時に、High Throughput Screeningを行うべく、準備を進めている。さらに、AT1受容体のC-末端のみに特異的に結合するAT1 receptor associated protein (ATRAP)をクローニングし、ATRAPがAT1受容体に特徴的なインターナリゼイション、デセンシタイゼイションを引き起こし、血管平滑筋の増殖能を抑制する事、さらにATRAPが血管傷害、心肥大時にその発現が減少する事を報告してきたが、現在、その機能の解析を進めている。
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