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リンパ球に発現するCD13の生物学的意義の検討

研究課題

研究課題/領域番号 12877119
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関北海道大学

研究代表者

川村 信明  北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (90301879)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードCD13 / リンパ球 / 免疫調節機構 / 細胞活性化
研究概要

これまで骨髄系細胞に特異的抗原と考えられていたCD13の発現が、正常のリンパ球活性化過程において普遍的で重要なステップかどうかを検討した。まず初めに、正常ヒト末梢血中リンパ球でCD13の発現を誘導する因子についてスクリーニングした。刺激因子として、SAC,抗IgM抗体,抗CD40リガンド抗体,抗CD3/CD28抗体などを使用し、さらにIL-2,IFN-γ,IL-4,IL-12などのサイトカインによる発現増強の有無について検討した。各因子で刺激したあとにT、B細胞におけるCD13の発現をフローサイトメトリーにて経時的に調べた。この結果、リンパ球抗原レセプターを刺激する抗CD3/CD28抗体、SAC、抗IgM抗体+抗CD40リガンド抗体等によって、T、B細胞においてもCD13の発現を誘導できることが明らかになったが、その発現の時期に関しては各刺激間で相違が認められた。T細胞を抗CD3/CD28抗体で刺激した場合には、特にCD4陽性細胞において刺激後1日頃にCD13の発現が認められ、その後急速に減少した。B細胞をSACで刺激した場合には、刺激後3〜4日頃にCD13が強く発現し、その後徐々に減少していった。CD13の発現時期は、T細胞においては、CD69が発現する早期から認められ、CD25,HLA-DR等が発現してくる時期にはほぼ消失していた。一方、B細胞においてはCD25,CD23等が発現してくる時期にほぼ一致してCD13の発現が認められた。いずれにおいても、CD13はリンパ球活性化反応の早期から発現し、実際に増殖する時期には消失していく傾向にあった。種々のサイトカインによるCD13発現の変化に関しては、IL-2,IL-4添加時に増殖反応の増強に伴ってCD13発現も増強する傾向にあったが、有意差は認められなかった。さらに、ポリクローナルなB細胞活性化をもたらすEBウイルスによるin vitro刺激では、活性化初期にB細胞でのCD13発現が増強したが、cell line化した後期にはCD13の発現は低下していた。
以上の結果から、CD13はリンパ球抗原レセプターの刺激により発現し、リンパ球活性化の初期に重要な役割を果たしていることが示唆された。CD13による調節機序(正あるいは負)に関しては更なる検討が必要である。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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