研究課題/領域番号 |
12877140
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
井上 武宏 大阪大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (10159981)
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研究分担者 |
大関 修治 大阪大学, 遺伝情報実験センター, 助手 (80093384)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ロボット / 位置確認システム / トラッキング / アモルファスシリコンディテクタ / 照射精度 / 体幹部定位照射 / 定位放射線治療 / 位置認識システム / 原体照射 / 体幹部腫瘍 |
研究概要 |
体幹部の定位照射で問題となる呼吸性移動を自動的にロボットで予測して照射するトラッキング治療が新しい治療方法として期待される。ロボットとアモルファスシリコンディテクタを使った体幹部トラッキング照射について検証した。 腫瘍の内部あるいは近傍に純金製のマーカを刺入する。一方、皮膚表面に発光ダイオードを貼り付ける。治療前に透視を行い、発光ダイオードの位置と金属マーカの位置関係を数式化しておく。透視にはアモルファスシリコンディテクタを使用しているためCCDカメラと異なり、体幹部でも金属マーカの位置確認が容易である。治療中は発光ダイオードの位置を連続してモニターし、前述の数式を利用して腫瘍の位置を評価する。アモルファスシリコンディテクタからのデータ取り込み、処理あるいはロボット制御のタイムラグがあるため、呼吸による動きを予測してロボットを制御する。 本治療法の精度確認のためにQAツールを開発した。患者の呼吸および腫瘍の動きをコンピュータに取り込み、3次元で移動可能なボールに腫瘍と同じ動きをさせた。このボールを腫瘍に見立て、サイバーナイフによるトラッキング照射の精度を確認した。精度確認には照射筒の先端にCCDカメラを装着し、ボールの位置を連続的に取り込んだ。最初の設定位置との誤差がトラッキングによる照射の誤差となる。この誤差の累積値を評価した。3例の患者の呼吸状態でシミュレーションを行ったところ、治療中の90%は1例で誤差5mm以内、2例で誤差3mm以内の照射が可能であった。 呼吸性移動があってもトラッキングによって補正が可能であり、極小照射野での体幹部定位照射が可能である。
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