研究課題/領域番号 |
12877170
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
花房 俊昭 大阪医科大学, 医学部, 教授 (60164886)
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研究分担者 |
今川 彰久 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
宮川 潤一郎 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00127721)
磯谷 治彦 大阪医科大学, 医学部, 助手 (40340567)
北岡 治子 大阪医科大学, 医学部, 講師 (00214784)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 1型糖尿病 / 分類 / 自己免疫 / 膵島炎 / 膵外分泌酵素 / 劇症1型糖尿病 / 自己抗体 / ウイルス |
研究概要 |
1型糖尿病は、「(自己)免疫性」と「非(自己)免疫性=特発性」の2つの亜型に分けられている。しかし、特発性(非自己免疫性)1型糖尿病については不明な点も多い。我々は、患者の臨床的、病理学的分析により、特発性1型糖尿病の中に、きわめて激烈な発症様式を示す患者のいることに気付き、新しいタイプの糖尿病の存在を確立すべく検討を行った。 大阪大学分子制御内科の関連病院において、過去5年間に受診した成人の急性発症1型糖尿病患者すべてを対象に、きわめて激烈な発症様式を示す1型糖尿病がどの程度の頻度で存在するのか、また、その特徴はどういうものか、をhospital baseで検討した。 その結果、5年間で発症早期(発症後1年未満)の1型糖尿病患者は56名あり、そのうち、抗GAD抗体が陰性で激烈な発症様式を示した者は11名であった。それらの患者の特徴は以下の如くである。 1.糖尿病関連抗体が陰性である。 2.ケトアシドーシスを伴って非常に急激に発症する。 3.発症時に著明な高血糖を認めるにもかかわらず、HbA1cは正常または軽度上昇にとどまる。 4.尿中Cペプチドは10μg/day以下と発症時に既にインスリン分泌は枯渇している。 5.発症時に血中膵外分泌酵素の上昇を認める。 6.膵島炎を認めない。 7.膵外分泌腺にTリンパ球を主体とした単核球の浸潤を認める。 我々は、これらの特徴を有する一群の糖尿病を、「劇症1型糖尿病)」と名付けた。成因としてウイルス感染が推定される。現在、全国調査を行い、病因・病態の解明、診断基準の作成を行っている。
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