研究課題/領域番号 |
12877247
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
森崎 浩 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (60182226)
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研究分担者 |
末松 誠 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00206385)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 血小板 / 血管内皮細胞 / 接着分子 / 微小循環 / 吸入麻酔 / 一酸化炭素 / 一酸化窒素 |
研究概要 |
本研究では、超高速度カメラと血小板染色蛍光色素(carboxyfluorescein diacetate succinimidyl ester : CFDASE)を用いて、ラット腸間膜微小循環系における吸入麻酔中の血小板接着反応を生体顕微鏡下で観察・解析した。その結果、セボフルランは毛細血管後細静脈における血小板の辺縁移行(margination)と赤血球速度に対する血小板速度比(V_P/V_R ratio)が低下し血小板-血管内皮細胞接着反応を惹起すること、さらにストレス応答酵素ヘムオキシゲナーゼ-1とその最終ヘム代謝産物であるガス状メディエーター一酸化炭素により抑制されることを初めて明らかにした(Anesthesiology2001;95:192)。また、ハロセン麻酔下においても生体内の血小板動態が不均一であること、血管内皮細胞表面との接着を繰り返していること、さらに可逆性のある麻酔薬惹起性血小板接着現象を確認し、現在投稿中である。以上の研究により、生体外では臨床使用濃度の麻酔薬により抑制される血小板機能は、生体内においてはむしろ賦活化されることを初めて明らかにした。研究者らは以前、白血球接着反応が臨床使用濃度の吸入麻酔により惹起され、組織障害の素因を形成する可能性を示した(Anesthesiology 1997;87:591)。本研究において、麻酔中の血小板動態も白血球とほぼ同様に賦活化されることを示し、現在は血小板が白血球動態にどのような影響を及ぼしているかを検討する計画を立てている。
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