研究課題/領域番号 |
12877281
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
|
研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
廣辻 徳彦 (2001-2002) 大阪医科大学, 医学部, 助手 (70319557)
杉山 哲也 (2000) 大阪医科大学, 医学部, 助手 (20298764)
|
研究分担者 |
池田 恒彦 大阪医科大学, 医学部, 助手 (70222891)
奥 英弘 大阪医科大学, 医学部, 助手 (90177163)
南 政宏 大阪医科大学, 医学部, 助手 (00330093)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 一酸化窒素 / エンドセリン-1 / 視神経乳頭 / microdialysis / 高速液体クロマトグラフィ / 循環障害 / 正常眼圧緑内障 / 水素クリアランス法 / 視覚誘発電位 / サル / 家兎 / レーザースペックル法 / 視神経乳頭陥凹 |
研究概要 |
視神経乳頭虚血を惹起するため、血管内皮由来弛緩因子である一酸化窒素合成を阻害したモデル、および収縮因子であるエンドセリン-1(ET-1)を用いた。一酸化窒素合成酵素(NOS)を阻害すると、視神経乳頭組織血流量は有意に減少し、機能的に視覚誘発電位(VEP)振幅の減弱がみられた。これに対して交感神経α1受容体阻害剤を点眼投与すると、視神経乳頭循環障害は改善され、またVEP振幅の減弱も抑制された。 またET-1の硝子体内反復投与にて視神経乳頭陥凹の拡大、網膜神経節細胞、視神経軸索の減少がみられ、虚血が緑内障性視神経障害の発症に関与していると考えられた。このモデルに対しても交感神経α1受容体阻害剤の投与により、視神経乳頭陥凹の拡大、網膜神経節細胞、視神経軸索の減少などの緑内障様変化が有意に抑制されるのが確認された。交感神経α1受容体阻害剤は恐らく生理的な血管トーヌスを低下させることで、組織血流を維持させる効果があると考えられた。 ET-1による虚血時に視神経乳頭でのNOS活性をmicrodialysisと高速液体クロマトグラフィを用いて測定したところ、ET-1投与によりNO合成が顕著に亢進していることが確認された。したがって近年次第に明らかにされてきたET-1と緑内障の関連については、視神経乳頭の虚血だけでなく、虚血の結果過剰に発生したNOが組織障害を惹起し、またET-1とともに細胞外マトリックスの変化を引き起こしでいる可能性が示唆された。
|