研究課題/領域番号 |
12877410
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
牧野 智恵 福井県立大学, 看護福祉学部, 講師 (60161999)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | がん / 家族 / 現象学的アプローチ / 終末期 / 未告知 / 共感(同情) / V.E.フランクル / ロゴセラピー / M.シェーラー / M.ブーバー / 他社了解 / 現象学 / 介入 |
研究概要 |
研究目的:未告知がん患者を抱える家族が、患者に関わる上で、苦悩の状況にいるとき、現象学的方法論を用いたアプローチを用いたならば、彼(彼女)らの世界はどのように変容していくかを明らかにすることである。研究方法:【研究期間】平成12年12月から平成14年5月。【研究参加者】未告知がん患者の家族(ここでは配偶者)15名に本研究の趣旨を説明し、同意を得られた人を研究参加者とした。倫理的配慮として、本研究に賛同しなくとも今後の治療には全く支障がないこと、また、途中で研究への参加を拒否することができることを説明した。【面接方法】単なる「その人についての情報を得る」というインタビューではなく、「対象のありのままを世界を理解する」面接(intensive interview)である。つまり、他者の「実存」に向けた態度をとり、面接を行う際、研究者は全人格を投入し、単なる研究者-被面接者という立場でなく、ひとりの人間と人間という立場でインタビューを行った。その面接ができるために、研究者はトレーニングを重ね、さらに、面接内容を現象学者にスーパーヴァイズを受けると共に、面接内容を参加者自身に提示した。 研究結果・考察:研究参加者は男性4名、女性11名であった。平均年齢は、60.2歳であった。すべての家族は、「告知すると悪くなるに違いない」<思い込み>、「はっきり話すことが怖い」<未知のことへの恐れ>、「どう関わればいいか分からない」<自信のなさ>という共通した要因が見られた、しかし、1名の家族を除いた14名の家族は、「現象学的アプローチ」を用いた面接を行うにつれ、家族は、自分勝手な<思い込み>によって一歩踏み込めず苦悩していた自己の姿に気づき始めていった。そして、家族は自己の苦悩を受け入れ、次第に自分自身に自由になり、<怖い><自信がない>自分のありのままの気持ちで患者と接する家族の姿が見られた。こういった自己の変容を通して、家族は「今何をすべきかが見えてきました」と、苦悩からの解放の姿が見られた。この家族のありようについて、V.E.フランクルの「ロゴセラピー」「存在論的」視点から考察。今後の課題は、このアプローチが、実存的苦悩を抱くターミナル患者や難病患者にも適応するか研究を重ねる必要がある。
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