研究課題/領域番号 |
12878017
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食生活
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
北畠 直文 京都大学, 農学研究科, 教授 (30135610)
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研究分担者 |
廣田 満 信州大学, 農学部, 助教授 (90199133)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | βラクトグロブリン / 高温加熱 / 食品タンパク質 / タンパク質の熱変性 / タンパク質の熱分解 |
研究概要 |
レトルト加工、エクトルージョン・クッキング、瞬間高温処理などの高温短時間熱処理が、現代の食品加工の最も基本的手法のひとつであるにもかかわらず、密封系における100℃以上の高温域熱処理による食品タンパク質の特性変化に関する基礎的研究は極めて少ない、本研究では、これらの条件における食品成分の変化を、物質のレベルで捕え、そのメカニズムを明らかにすることを目的とした。 βラクトグロブリンの精製を行い、電気泳動的に均一なもの実験に用いた、βラクトグロブリンを加熱すると、熱変性による吸熱反応と150℃付近の分解反応に伴う吸熱反応に基づく吸熱ピークが得られる。分解物のHPLCによる分画を行い、N末端分析によりその切断部位を明らかにした。一方、pH6.4においてβラクトグロブリンの加熱を行うと、100℃を越える温度域で白濁するが、120℃を境にして凝集体構造に差異が認められた。この120℃を越えることによるタンパク質の構造変化を知るために、βラクトグロブリンをpH7.5で加熱し、冷却後の標品についてCD分析を行った。pH7.5においては加熱冷却後も透明であるため、分光分析か可能である。しかしながら120℃付近を境とする変化は認められなかった。分子構造の変化か顕著に認められなかった原因として、βラクトグロブリンの分子間SS結合の形成によるものと考え、加熱によっても分子間SS結合を形成しないNEM-βラクトグロブリンを調製し、同様の実験を行ったところ、120℃付近を境とする変化が認められた。
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