研究課題/領域番号 |
12878060
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田村 進一 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30029540)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 遊び / 遺伝的アルゴリズム / 環境 / 人工生命 / シミュレーション / 能力 / 個性 |
研究概要 |
人類は個人としては弱小でも、集団としては多様性を内に持ち、一見不合理・非効率なところがあっても結局は合理的に構成された集団であることを、人工生命を発生・進化させて実証する。これにより、たとえば遊びといえども集団としての人間にとって様々に変化してきた環境から獲得した多様な能力の一部であり、種々の環境に対する適応性を保持するために必要な機能の発露であることを、証明・検証する。また、自由な発想に基づき、個性を生かす社会が集団としての能力を最大限引き出す形態である。これらのことを実証するため、単純化した世界モデルを用いて、GA手法による世代交代の中で人工生命とその集団が才能と個性を獲得していく進化プロセスを計算機上で遺伝的アルゴリズムによりシミュレートした。 従来から行ってきた比較シミュレーション実験を回数を増やして平均化を行ない、遊びの単純な世界と複雑な世界を比較した。遊びが単純な世界は遊ぶために才能をあまり必要としない世界であり、複雑な世界は多くの才能を必要とする世界である。そして、環境から要求される才能を階段的に半分入れ替える"変革"に加えて、時には、環境から要求される才能をすべて入れ替える"大変革"を加えた。その結果、単純な遊びしか持たない世界は仕事から得られる(遊びを除外した)パフォーマンス(社会の収益)が、とくに変革・大変革に対してかなり不安定であった。すなわちパフォーマンスがよい場合もあるが、悪くなったときにはゼロに近くなり、時には絶滅の危機も生じた。これに対して、複雑な遊びをもつ世界は変革期にもパフォーマンスがあまり変化しない結果が得られた。とくに平均値は非常に安定していた。すなわち、遊びが存在することによって、世界が非常に安定することが観察された。別の見方をすれば、人類全体が才能の貯蔵庫であり、各人はその一部を個性として持ち、一部が遊びとして表面化する、ということができる。
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