研究課題/領域番号 |
12878109
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
古山 種俊 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20089808)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | プレニル鎖延長酵素 / ウンデカプレニル二リン酸 / プレニルトランスフェーラーゼ / フリップ-フロップ / 細胞膜生合成 / 糖担体脂質 / フリッパーゼ / フリップ-フロッブ / 細菌細胞壁生合成 / ウンデカプレニルニリン酸 / ペプチドグリカン / 糖タンパク質生合成 / ドリコールリン酸 / プレニルトランスフェラーゼ |
研究概要 |
細菌の細胞壁の生合成は脂質中間体LiPid IIにおけるオリゴ糖鎖のコア構造が細胞質内で構築され、糖坦体リピドと結合したものが細胞内膜側から外膜側へ「フリップ-フロップ転移」されて、細胞表面でのペプチドグリカン層生合成に供給される。このオリゴ糖の膜間移送過程(フリップ-フロップ転移)は教科書レベルでも記述されているにも拘わらず、その過程に関与する酵素「フリッパーゼ」の実体は全く明らかになっていない。この過程に関与する糖坦体リピド、ウンデカプレニルリン酸の前駆体を合成する酵素、ウンデカプレニル二リン酸合成酵素(UPS)をシス型プレニル鎖延長酵素として初めてクローン化し、そのX線結晶構造解析に成功しているので、フリッパーゼの実態を解明し、その分子レベルでの解明の糸口を見出すことを本研究の目的とした。 先ず、UPSの大量発現系を利用して、ウンデカプレニル二リン酸の大量合成系を確立し、UDP-MurNAc-pentapeptideをBacillus cereusの培養液から抽出し、Phospho-MurNAc-pentapeptide transferaseの発現系を構築して、LiPid Iの酵素的合成法の確立を試みたが、大量合成法は構築できなかった。 そこで、ウンデカプレニルリン酸のリン酸基にアミノエチル基がジエステル結合した化合物を合成し、このアミノ基に蛍光発色団7-nitrobenz-2-oxa-1,3-diazol-4-yl基を導入した化合物を合成した。さらにこの化合物のプレニル基をファルネシル基、またはゲラニルゲラニル基に置換た化合物も合成し、ウンデカプレニルリン酸が細胞膜の外膜から内膜ヘフリップ-フロップ転移により回収される過程を追究することにした。 現在、合成した化合物を大腸菌野生株W3110株より調整した細胞膜成分に効率よく導入する方法を検討中である。
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