研究課題/領域番号 |
12878119
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
稲垣 昌樹 愛知県がんセンター, 発がん制御研究部, 部長 (30183007)
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研究分担者 |
永田 浩一 愛知県がんセンター, 発がん制御研究部, 室長 (50252143)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ビメンチン / キナーゼ / Rho / Rho GEF / 神経突起 |
研究概要 |
ビメンチンのヘッド領域(VH)には、種々のキナーゼによる特異的リン酸化部位が存在する。そこで、VHをRhoキナーゼのN末端に付加したキメラ・キナーゼ(VH-Rhoキナーゼ)を構築した。ついで、細胞生物学的解析によりVH-RhoキナーゼのVHのSer71が活性型Rho特異的に分子内リン酸化されることがin vivoで確認された。この時、他のキナーゼ(PKA,PKC,Cdc2キナーゼ、CaMKII)によるリン酸化は起きていないことからこのリン酸化が特異的な現象であると結論した。さらにこの新規システムを用いて、Rho-Rhoキナーゼシグナル経路の活性化因子としてKIAA380を同定した。KIAA380はRhoを直接活性化することによりRhoキナーゼを活性化することが判明したので、我々が開発した新規システムは、キナーゼの活性化状態を時間的・空間的に可視化するツールになることの他に、特定のキナーゼ経路を活性化する蛋白質を同定するための有用なツールにもなり得ることが明らかになった。一方、神経突起の退縮にはRho-Rhoキナーゼシグナルが必須の役割を果たすことが報告されていたが、それを制御するRho活性化因子は未同定であった。そこで、KIAA380の特異抗体と不活性型変異体を作製して細胞生物学的解析を遂行した。その結果、神経系培養細胞Neuro-2A,においてはlysophosphatidic acid依存的な神経突起退縮をKIAA380が制御している可能性を示した。
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