研究課題/領域番号 |
12894003
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
久保 泉 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70022621)
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研究分担者 |
盛田 健彦 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00192782)
印南 信宏 新潟大学, 理学部, 教授 (20160145)
宮村 修 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80029511)
井上 友喜 愛媛大学, 工学部, 助教授 (60253316)
中村 勝弘 大阪市立大学, 理学部, 教授 (50140801)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 撞球問題 / シナイの撞球系 / 散逸的撞球系 / 外部散乱問題 / エルゴード仮説 / バーコフの問題 / 量子カオス / ローレンツガス |
研究概要 |
1900年4月27日に、Kelvin卿が大英帝国科学アカデミーで「熱と光りの力学理論を覆う19世紀の双叢の雲」と言う演説を行い、来るべき相対論、量子論の幕開けへの警鐘とし、そこで「撞球系でエルゴード仮説を検証すべき」ことを提唱してから、丁度百年が経過した。それを機会に、撞球系の総合的研究の企画を意図した。 まず、百年記念のシンポジュウムを開催して、この百年の研究の歴史を概観し、最近の研究の報告を行った。日本における最近の研究は、バーコフの問題に関連したビリヤード軌道による層化あるいは共役点と幾何学的構造の関係について、散逸的撞球系の閉軌道、特にそのゼータ関数の詳細な研究、撞球系に現れる量子カオス、スペクトル、量子輸送の研究等である。 井上は、アメリカ合衆国での国際会議に参加し、ブニモヴィチ等、世界的な撞球問題の権威者と連絡を取り打ち合わせを行った。また、ヨーロッパからルドラピエ教授、アメリカからワイス教授を招き、最新のカオス・フラクタルの研究の成果を得ると同時に、撞球問題の総合的研究の企画に関し討論を行った。 さらに、国内の力学系関連のシンポジュウムの機会を捉えて、分担者が会合し、他の研究者も加えて、企画について議論した。そのような結果、撞球問題は現在非常に重要な局面を迎えていることが判明した。すなわち、本来のエルゴード仮説が充分満足のいく形で証明される段階に到達しようとしている。 もともと国際会議の企画を考えていたが、それは少し時期を遅らせることとし、撞球系においてエルゴード仮説を検証することを主目的としたプロジェクトを発足させる方針を固め、基盤研究(B)(1)を申請することとした。 盛田は、散逸的撞球系の閉軌道のゼータ関数について詳細な研究を既に開始し、その収束領域の確定とそれを利用して、ゼータ関数から撞球系の特性量を決定することなどに成果をあげつつある。 印南は、多様体上の凸領域内のビリアード軌道の大域解析的研究に取り組み、バーコフの問題の解決を目指して、層化性・共役点などの観点から、既に成果をあげつつある。
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