研究課題/領域番号 |
12894016
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
無機化学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
巽 和行 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 教授 (10155096)
|
研究分担者 |
伊藤 忍 大阪市立大学, 理学研究科, 教授 (30184659)
青野 重利 北陵先端科学技術大学院, 材料学研究科, 助教授 (60183729)
鈴木 正樹 金沢大学, 理学部, 教授 (20091390)
溝部 裕司 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40175609)
松本 和子 早稲田大学, 理工学部, 教授 (60111457)
|
研究期間 (年度) |
2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
|
キーワード | 電子構造 / 機能創造 / 有機化学 / 無機化学 / 物質創造 / 反応制御 |
研究概要 |
物質変換の過程と機能の発現は化合物の連続した"動的揺らぎ"によっておこり,化学物質の諸性質を制御するためにはその"連続した揺らぎ"を解明しなければならない。本企画研究により,幾何構造的/電子構造的に柔軟な化合物群に焦点をあて,その揺らぎの解明と制御に挑戦する研究グループを新たに構築した。本企画研究の全体会議および主要メンバーによる集まりを名古屋で持つとともに、関連する討論会(ヘテロ原子化学討論会、有機金属化学討論会、錯体化学討論会、有機化学反応討論会、等)での活動を通して、「動的錯体制御化学」の重要性と、今後の大いなる発展の可能性を確認した。その結果、「物質創造のための動的錯体制御化学」の13年度発足をめざした科学研究費補助金特定領域研究(A)を申請する運びとなった。 この特定領域研究は「立体電子的に柔構造をとる化合物はいかに制御できるか?」を命題とし、物理有機化学と金属錯体化学の考え方を基本に据えつつ、従来の有機化学/無機化学の研究領域にまたがった新たな基礎研究分野となる、「動的錯体制御化学」の確立に挑む。その発展として、動的錯体制御にもとづく新規物質創造に資する新反応の開拓、複数の活性部位をもつ多中心反応場の設計と高度化、動きのともなった新型触媒反応場の創出とその制御、さらに、酵素機能を凌駕する動的錯体の創出などをめざす。これまでにない高度な化学機能を付与された複雑な分子性物質を新たに創造するためには、従来の有機/無機化学分野の垣根を取り払い,さらに高分子化学、生物有機化学、生物無機化学、触媒化学と密接な連携をとりながら広い領域から組織的に研究を行なうことが強く求められている。これが本特定領域研究において、柔軟で多様な動きを見せる高周期典型元素化合物や遷移金属化合物および有機金属化合物を主たる研究対象とした、新たな研究分野を推進する理由である。
|