研究分担者 |
豊田 ふみよ 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (10244708)
加藤 幸雄 明治大学, 農学部, 教授 (30114177)
井上 金治 埼玉大学, 理学部, 教授 (50091963)
服部 眞彰 九州大学, 大学院, 助教授 (60175536)
田中 実 三重大学, 医学部, 助教授 (90024736)
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研究概要 |
プロラクチンは,魚類から哺乳類に至るまでの脊椎動物全般に発現するホルモンであるとともに,生殖,哺乳,浸透圧調節,免疫などの多様な生物作用を担っている.プロラクチンの研究は古くから行われているが、最近、国内外でいろいろな新しい発見が相次ぎ、新展開が予想された。わが国のプロラクチン研究者は,分子レベルから細胞・組織レベルまでの一貫した研究体制をもち,多数の第一線の研究成果をあげ国際的評価を受けている。そこで、いろいろな動物と組織を用いてプロラクチンの作用機構を追求するこれらの研究者がグループを作り,より緊密な連絡のもとに情報を交換し、我国におけるプロラクチンに関する研究の協力体制を再構築することを目的とした。 平成12年7月東京において研究会を開催した。脳下垂体からのプロラクチン放出機構、下垂体におけるプロラクチン産生機構、下垂体外異所性プロラクチン発現調節と機能解析、プロラクチンの各種組織に対する作用機構、細胞分化に伴うプロラクチン受容体発現とその作用調節、行動発現に対するプロラクチンの果たす役割、に関する研究の現状を発表して問題点を整理、解析するとともに、各種動物におけるプロラクチンの作用機構を統一的に解明するためにはどのような共同研究を組む必要があるかを議論した。 同9月動物学会大会において、上記検討課題の現状と問題点について数名が発表し、幅広い研究者から本プロジェクトに関する意見を聴取した。同12月東京において国際シンポジウム「Brain,Nose & Pituitary」を開催し、「Pituitary Differentiation and Function」というセッションで議論を行った。これらで得られた知見を総合的観点から解析し、平成13年度発足特定領域申請書「多機能ホルモン、プロラクチン研究の新展開:母性行動から生殖調節まで」を提出した。
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