研究課題/領域番号 |
12896004
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今村 祐嗣 京都大学, 木質科学研究所, 教授 (70151686)
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研究分担者 |
吉村 剛 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (40230809)
畑 俊充 京都大学, 木質科学研究所, 助手 (10243099)
角田 邦夫 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (30127104)
古野 毅 島根大学, 総合理工学部, 教授 (90032573)
疋田 洋子 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (90031674)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 木材 / 風化 / 気象指標 / クライメート・インディクス / 木材保存 / AMeDAS / 劣化マップ / 腐朽 |
研究概要 |
近年、木材を屋外の景観施設材料として使っていきたいという要望が、世界はもちろんわが国において、非常に高まっている。しかし、屋外においては木材は風化作用によって、その表面性を損なうだけでなく、割れの発生から内部腐朽へと進展して構造信頼性にも影響を及ぼす。木材の風化では、日光の作用と風雨による摩耗と溶脱が主要な原因であり、これに空気、温度、湿度などの因子が複雑に関係する。特に、気象の影響が大きい。 この企画調査では、代表者や分担者の元に蓄積され、あるいはその他公表されている木材の耐候性のデータをもとにして、変色及び重量減少率のそれぞれについて、気温、降水量、日照時間などの気象因子の寄与率をまず算出し、より信頼性の高い風化の基本的な評価指数である気象指標(CI-クライメート・インデックス)を提案した。この気象指標CIにAMe DAS情報から得られた実際の全国の気象データを入力し、気象劣化マップを作成することができた。策定されたCIをクラスター分析し、予測される劣化の程度によって全国を大まかに4〜6地域に分類することができた。この解析過程で風化には降水量の影響が大きいことが明らかになった。各々の数値指標と地域毎の実際の風化の状況の整合性を検討するため、屋外暴露試験や風化の調査を含む共同研究を提案した。 また、わが国の気象環境は欧米に比べて高温多湿であり、屋外使用の木材にとって非常に苛酷な環境であるといえる。この点から、日本における風化の研究成果は、世界における風化の先導的なモデルケースとして考えられ、平成13年5月に奈良市で開催が予定されている『国際木材保存会議-Internation al Research Group on Wood Preservation』において、研究成果を提案する。
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