研究課題/領域番号 |
12897007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
千葉 勉 京都大学, 医学研究科, 教授 (30188487)
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研究分担者 |
木下 芳一 島根医科大学, 医学部, 教授 (30243306)
菅野 健太郎 自治医科大学, 医学部, 教授 (60179116)
浅香 正博 北海道大学, 医学研究科, 教授 (10113507)
東 健 福井医科大学, 医学部, 助教授 (60221040)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | アジア / ヘリコバクタ・ピロリ / 胃酸分泌 / 胃癌 / 消化性潰瘍 |
研究概要 |
H.pylori感染では消化性潰瘍、胃リンパ腫、胃癌などいくつかの異なった疾患が生じるが、その理由は明らかでない。一方アジア諸国におけるH.pylori感染率は極めて高率であるが、同じ様な感染率であるにも関わらずH.pyloriによって生じる疾患は各国によって著しくことなっている。そこで本研究ではH.pylori感染によって地域や国によって異なった疾患が生じる原因を明らかにするために、(1)日本各地、アジア諸国におけるH.pyloriの差を解析し、さらに(2)ホストの差として人種における胃酸分泌能の差を検討することを目的とした。まず日本各地、アジア諸国(韓国、中国北部、南部、台湾、タイ)におけるH.pylori感染率はおしなべて50-60%であり差がなかった。またH.pyloriのCagA,VacA,CagPAIなどの陽性率についても各国間で差がなかった。一方消化性潰瘍についてみると、その十二指腸潰瘍/胃潰瘍比は中国南部、台湾、タイで2-3と高かったが、中国北部、韓国、日本では0.5-1と低かった。また胃癌の発症はこの比の高い地域に比べて中国北部、韓国、日本で明らかに高かった。そこで次にこれらの諸国における酸分泌反応を特にH.pylori非感染者について検討を加えてみたが、予備実験では十二指腸潰瘍/胃潰瘍比が高く、かつ胃癌発症の低い国ほど、ペンタガストリン刺激による最大酸分泌量(MAO)が高い傾向が見られた。今後この酸分泌反応については、各国で20-30歳代のH.pylori非感染者を対象に基礎酸分泌量(BAO),またペンタガストリンによるMAOを測定して、各人種の酸分泌反応とH.pylori感染による疾患特異性との関係について検討をしていく予定である。今回はこのための各国との意見交換、プロトコールの検討、さらに予備実験などをおこなった。
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