研究概要 |
このフロジェクトは東南アジアの農村地域の暮らしや環境における変化について分析しています。出版物や草稿された文書は、これらの農村の状況が地域ごとに形成された政治や経済の作用や現代の国際システムの実行に不可欠な、様々形式の圧力の間の相互作用の連鎖として再形成されているということを調査しています。海外援助の役割は、この研究の焦点です。主に関心をおいた地域は、カンボジアとミャンマーです。科研費プロジェクトの2年目には, 3つの出版物が完成されました。(1) "People and business in the appropriation of Cambodia's forests", in Jin Sato (ed), Social Constitution of Natural Resources : People. states and business in the changing economy, United Nations University Press, Tokyo, 2013. (2) "Traditional Khmer systems of forest management" (with Peter Swift) Journal of the Royal Asiatic Society (JRAS), 2014 (近刊予定). (3) Governing Cambodia's forests : the international politics of policy reform. この本の原稿はNIAS Press, Copenhagenとの出版のために再考中です。 研究予算は、2013年にポルトガルのリスボンで行われたEuropean Southeast Asian Studies (EuroSEAS)会議への出席のために使われました。文書は、"Between self-sufficiency and integration : a long-term perspective on the emergence of capitalism in Cambodia"と題されて公表されました。EuroSEAS会議の出席の間、Governing Cambodia's Forestsの本の原稿を求めたNIAS Pressが嘱託している編集者との打ち合わせが行われました。同じ出張の際に, カンボジアの森林管理と人権についての専門家とジュネーブで打ち合わせを持ちました。様々な報告とそのほかの文書は、私の本の原稿の完成のために大きな貢献をもたらしてくれました。この研究は, 国連の和平プロセス以来実行されている資本主義システムの分析に焦点をあてながら、カンボジアの政治経済についてのより深い理解を与えています。そしてまた、カンボジアを理解するための新しいアプローチをも試みています。この研究は、現在はミャンマーに範囲を広げて分析の構成が成り立っています。追加の訪問研究は、京都の大学共同利用機関法人人間文化研究機構総合地球環境学研究所(RIHN)において続けられます。カンボジアとミャンマーにおける自由化と農業の変革について比較している新刊は、現在準備中です。
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