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バナジウム酸化物V3O5の電子構造と格子振動

研究課題

研究課題/領域番号 12F02376
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分外国
研究分野 金属物性
研究機関京都大学

研究代表者

田中 功  京都大学, 工学研究科, 教授

研究分担者 WESSEL Claudia  京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
WESSEL Claudia  京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2012 – 2013
研究課題ステータス 完了 (2013年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2013年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2012年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードバナジウム酸化物 / 第一原理計算 / 電子状態 / フォノン
研究概要

バナジウム酸化物は, 基礎から応用に至るまで興味ある物質である. この系は多くの研究がなされているにも関わらず, その構造と特性の関連性には不明な点が多かった. 本研究では, 近年合成された準安定なビックスバイト型バナジウム(III)酸化物について詳細な第一原理計算を行ない, この物質が, 常磁性から傾斜反強磁性, またはスピングラス転移を起こす可能性を見出した. この酸化物は, 550℃でコランダム型に相転移する準安定相である. 第一原理計算の結果, コランダム型よりも絶対零度で0.1eVエネルギーが高いものの, フォノンモードに対しては動的安定であることを解明した.
そして, この研究の延長線上として, バナジウム酸化物V305の電子状態と構造探求の研究を進めた. この化合物では, 3価と4価のバナジウムが共存し, その電荷整列と, それに伴う構造変化が, ファーウェイ転移として知られている金属絶縁体転移に於いて重要である. これは, ほかのバナジウム酸化物で, 磁気整列が金属絶縁体転移とともに生じることと大きく様相を異にする. しかし, その詳細については, これまで第一原理計算レベルで解析した例はなかった, 同様のファーウェイ転移は, Fe304において生じることが報告されている. 本研究では, Fe304をリファレンスとして, V305についての研究を進めた.
本年度は, 数種のバナジウム酸化物に対して, 磁気構造と電荷整列について検討した. これらの計算は, 単純に既存のプログラムを利用するだけでは不可能であり, 初年度に得た電子相関の系統的な検討結果が極めて重要であった, これらのバナジウム酸化物についてのフォノン計算を系統的に実施し, 各多形の自由エネルギーの温度依存性を定量化することで, 相転移挙動を追究した. さらに, 新しく開発した結合状態COHPダイアグラムを適用し, 各多形の結合状態を解析した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

新しく開発した結合状態COHPダイアグラムに基づいた解析を行うなど, 当初計画以上に進展した.

今後の研究の推進方策

終了した課題であるが, 得られた研究手法は, 他の化台物にも容易に展開できるため, 大きな分野構築に繋がると期待される

報告書

(2件)
  • 2013 実績報告書
  • 2012 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Ab initio investigation of anharmonicity in crystals employing the mode Gruneisen Parameter.2013

    • 著者名/発表者名
      C. Wessel, A. Togo, I. Tanaka
    • 学会等名
      14th European Conference on Solid State Chemistry
    • 発表場所
      Bordeaux, France.
    • 年月日
      2013-07-07
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書

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公開日: 2013-04-25   更新日: 2024-03-26  

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