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模擬星間アイスへの高エネルギー粒子・光子照射による有機物の無生物的生成の検証

研究課題

研究課題/領域番号 12F02708
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分外国
研究分野 地球宇宙化学
研究機関横浜国立大学

研究代表者

小林 憲正  横浜国立大学, 工学研究院, 教授

研究分担者 DEMARCLLUS Pierre  横浜国立大学, 工学研究院, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2012
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2012年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード星間塵 / アイスマントル / 粒子線 / 生命の起源 / クライオスタット / 高分子態有機物 / ガス混合機 / 化学進化
研究概要

分子雲中の星間塵アイスマントル中での有機物生成の検証のため,高エネ研で新規開発中のデジタル加速器を用い,模擬アイスマントルへの重粒子線照射実験を計画し,その準備を行った。星間塵アイスマントルでの有機物生成を調べる場合に問題となるのが,極低温環境で組成の既知のアイスを作製した後に,これに照射することと,その反応過程の追跡法である。アイスマントルを構成する分子としてH_20,CO,CH_3OH,NH_3などが主と考えられるため,種々の混合比のアイスを作るためのクライオスタットとガス混合機のデザインを行った。ガス混合機に関しては,この装置に用いる高精度のバルブや圧力計を選定し,購入,組み立てまでを行った。クライオスタットチャンバーに関しても,高エネ研において改造中である。
アイスへの照射実験の予備実験として,東京工業大学のタンデム加速器を用い,想定される出発材料(一酸化炭素,アンモニア,水)の混合気体に3MeV陽子線を照射した時のアミノ酸生成について定量的に調べた。照射後,生成物を酸加水分解した後,陽イオン交換HPLC法によりアミノ酸の定量を行った。気相での陽子線照射実験においては,一酸化炭素・アンモニア・水蒸気および一酸化炭素・アンモニアの混合気体のいずれも,照射開始後すぐに霞の生成が見られた。このことは,高エネルギー粒子線の作用により高分子態の有機物が気相中で直接生成することを示唆するものである。各照射生成物の加水分解物中に、多種類のアミノ酸が検出された。アミノ酸の生成量は照射量に比例した。このことからも,混合気体からのアミノ酸の生成は,従来想定されていたようなストレッカー反応のような多次的反応ではなく、照射により直接気相中で固体のアミノ酸前駆体が生成したと考えられる。この結果は,アイスへの照射実験においても照射により直接,高分子態の有機物が生成する可能性があることを示唆する。

報告書

(1件)
  • 2012 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 宇宙に生命の起源をさぐる2012

    • 著者名/発表者名
      小林憲正
    • 雑誌名

      ぶんせき

      巻: 2012 ページ: 576-580

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] 化学進化模擬実験から探る生命起源2013

    • 著者名/発表者名
      小林憲正
    • 学会等名
      第1回宇宙における生命ワークショップ
    • 発表場所
      東京(招待講演)
    • 年月日
      2013-03-03
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] 生化学的機能の進化からみた生命の起源2012

    • 著者名/発表者名
      小林憲正
    • 学会等名
      第85回日本生化学会大会
    • 発表場所
      福岡(招待講演)
    • 年月日
      2012-12-16
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [図書] 生命の起源 - 宇宙・地球における化学進化2013

    • 著者名/発表者名
      小林憲正
    • 総ページ数
      187
    • 出版者
      講談社サイエンティフィック
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書

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公開日: 2013-04-25   更新日: 2024-03-26  

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