研究課題/領域番号 |
12F02718
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
芸術学・芸術史・芸術一般
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
斉藤 綾子 明治学院大学, 文学部, 教授
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研究分担者 |
LEWIS DianeWei 明治学院大学, 文学部, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2012 – 2014
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2012年度)
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配分額 *注記 |
300千円 (直接経費: 300千円)
2012年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
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キーワード | アヴァンギャルド / 村山知義 / 演芸 / 映画 / パフォーマンス / 間メディア性 / 演技 |
研究概要 |
平成24年度の研究計画に従い、村山知義とその関わっている劇場・撮影場(築地小劇場、心座、日活等)を調べ、村山が書いた映画と演劇を合わせる「連鎖劇」と呼ばれた作品『芸術家の生活』とその文脈について論文を執筆した。この村山に関する研究は、ミシガン大学(米国)の「Permanent Seminar on Histories of Film Theories」学会、明治学院大学大学院文学研究科芸術学専攻紀要「バンダライ」(第12号、2013年)、と明治学院大学における「Japanese Cinema Revisited WorkshoP」に参加する際報告し、現在そのテーマで英文の原稿を執筆している。『芸術家の生活』は検閲された『新興』の創刊号に掲載したため、1924年には予定されたように公開されなかった。その上に、現在の村山知義研究から見れば非常に貴重な資料と思われる。しかも戦中期の前衛芸術(アヴァンギャルド)が映画と演劇との関係をどうのように捉えたかということを理解するため重要な作品であろう。このような調査を行っている同時に、もっと幅広く「パフォーマンス」という理論的な概念も研究している。現在の調査を基に、Society for Cinema and Media Studies国際学会において「Playing in Earnest : Interpreting the Performing Body(Example from Haneke)」という発表をした。その他の発表や論文でも、それぞれの「パフォーマンス」を比較することによってある作品やジャンルにおける多数のメディアとの関係(または間メディア性)の分析を行った。このようにして、日本におけるアヴァンギャルドから見る演劇と映画との歴史的な関係だけではなく、分析上その美学や意味作用をどのように読めるのかに関しても考えている。それは、具体的な例を通じて映画と演劇との歴史的な交流を新たな視点から再考するため、両方(歴史的な調査と方法論・理論考察)が必要だろう。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
アーカイブに重要な調査は計画したように出来、発表会への参加や専門家と相談することが想像したより多かった。
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今後の研究の推進方策 |
全体的に研究進展が非常によかったと思う。 『芸術家の生活』とその他の村山知義初期作品における「映画」と「女性の演技者」というイメージはもう少し深く理解する必要があると思い、今後それについて資料収集を行いたいと思う。米国で専任職を得て日本滞在が短縮されることになったので、残りの東京滞在期間に重要な調査に集中する予定だ。
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