研究課題/領域番号 |
12F02815
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎(理論)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
西野 友年 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (00241563)
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研究分担者 |
KRCMAR Roman 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
KRCMAR Roman 神戸大学, 大学院理学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2014年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2013年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2012年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | クロック模型 / エンタングルメント / エントロピー / 相転移 / スケーリング / 対称性 / 双曲格子 / 繰込み群 / ハイゼンベルク模型 / ボルツマン分布 / 磁性 / 双曲面 |
研究実績の概要 |
前年度に引き続き、格子上の磁性模型について、角転送行列繰込み群(CTMRG)を用いた数値解析を行った。本年度に着目したものは、6状態クロック模型である。この模型を双曲格子上に置くと、1次相転移を示す。一方、平面格子上ではコスタリッツ・サウレス(KT)転移を示し、有限幅の温度領域内で相関長が発散する臨界状態が実現することが知られている。KT転移において、角転送行列から得られる密度行列の固有値分布と、対応するエンタングルメント・エントロピー(EE)の「有限状態スケーリング」に対する振る舞いは、知られていない。臨界領域でEEが発散していることは、ほぼ自明であるが、CTMRGにおいて密度行列自由度χを制限した場合、EEがどのような値を持つかは不明なのだ。そこで、全温度領域で秩序変数、内部エネルギー、EEを計算し、パラメターχの選んだ値ごとに観察した。その結果、低温秩序相と臨界領域の間ではEEが温度に対して単調に増加するが、臨界相と高温無秩序相の間では小さなピークを持つことが判明した。このピークの位置と高さはχに依存していて、「有限χスケーリング」を行うことにより高温側の転移温度TC2を比較的精度良く求められることが判明した。また、臨界領域におけるEEの値そのものは、χに対して対数的に上昇して行くことが判明し、これを足がかりにしつつ低温側の転移温度TC1の推定も行った。このようにして得られた臨界領域の位置は、これまでにモンテカルロ計算により推定されていたものと一致した。これらの結果を踏まえ、これから先は双曲格子と平面格子を結ぶ、弱く負に曲がった格子上で、6状態クロック模型が示す臨界現象を追う研究を進めるとともに、これまでに得られた成果について論文として取りまとめて行く予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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