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多文化社会における「共生」のための教育に関する研究―南アフリカ共和国に着目して

研究課題

研究課題/領域番号 12J00766
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 教育社会学
研究機関筑波大学

研究代表者

坂口 真康  筑波大学, 人間総合科学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2012 – 2014
研究課題ステータス 完了 (2014年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2014年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2013年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2012年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード共生 / 南アフリカ共和国 / せめぎ合い / 差別 / 高等学校 / Life Orientation / インタヴュー調査 / 質問紙調査 / 共生論 / 共生教育 / 人種差別 / 共生社会 / アパルトヘイト / フィールド・ワーク
研究実績の概要

本研究の目的は、南アフリカ共和国(以下、南ア)における「共生」の実践の分析を通じて、既存の「共生」論を強化することである。研究課題の全てに取り組んだ本年度は、既存の「共生」を巡る議論の検討を踏まえて、南アの高等学校にて平成24・25年度に実施した教育者と学習者へのインタヴュー調査と平成25年度に実施した学習者への質問紙調査の分析を中心に行った。前者については、他者の差異に開かれたプロセスとしての「共生」では、調和よりも対立が多いとされる議論に着目し、「せめぎ合い」という観点からの分析を行った。そこでは、現在の南アではアパルトヘイトの負の遺産により、人々の間に認識のせめぎ合いがあり、それが引き金となった「差別」が常に起こりうるということを前提とした教育が営まれている様子などを指摘した。そして、そこでの「共生」のための教育は、いかに表面化した「差別」から身を遠ざけるかに焦点が当てられた、他者と「共に生き延びる」ための営みとしての側面を有することを指摘した。加えて、その背後には、「完璧」な人間はおらず人は「失敗」することがあるという思想があり、それが「共生」促進の際の重要な鍵の一つとなっている可能性を指摘した。また、質問紙調査については、南アの「共生教育」を担う科目の一つであるLife Orientationの学習経験が、学習者の「人種差別撤廃」傾向の強さと関連している可能性などを指摘した。
以上に示した本年度の研究には、これまで十分に議論されてこなかった南アの「共生」の特徴を実践から描き出し、特に人間の「失敗」を認めるという視点を既存の「共生」論に還元した点に重要性と意義がある。なお、今後とも詳細な分析が必要であるが、本年度8月に南アで実施した調査(教育者10名と学習者6名へのインタヴュー調査と計40の授業観察)のこれまでの分析結果からも、概ね既存の知見を補強する結果が得られた。

現在までの達成度 (段落)

本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。

今後の研究の推進方策

本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2014 実績報告書
  • 2013 実績報告書
  • 2012 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2015 2014 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] 南アフリカ共和国における「共生」のための教育に関する一考察-西ケープ州の高等学校を舞台とした認識のせめぎ合いに着目して2015

    • 著者名/発表者名
      坂口真康
    • 雑誌名

      比較教育学研究

      巻: 50 ページ: 89-111

    • NAID

      130007887776

    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 南アフリカ共和国における高校生の「共生」志向に関する一考察-Life Orientationの学習経験との関連に着目して2014

    • 著者名/発表者名
      坂口真康
    • 学会等名
      日本教育社会学会第66回大会
    • 発表場所
      松山大学
    • 年月日
      2014-09-13
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
  • [学会発表] 「共生社会」のための教育を巡るせめぎ合いに関する一考察-南アフリカ共和国西ケープ州の高等学校におけるフィールド・ワークを手がかりとして2014

    • 著者名/発表者名
      坂口真康
    • 学会等名
      日本比較教育学会第50回大会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2014-07-12
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
  • [学会発表] 日本の国際化に対する認識についての一考察-「トランスナショナリズム」および「インターナショナリズム」傾向に焦点をあてて2014

    • 著者名/発表者名
      坂口真康・島埜内恵・岡本智周
    • 学会等名
      第12回筑波大学人間系コロキアム
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      2014-07-02
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
  • [学会発表] 多文化社会における「共生」の一形態に関する考察――南アフリカ共和国の高等学校に通う学習者の語りに着目して2013

    • 著者名/発表者名
      坂口真康
    • 学会等名
      日本教育社会学会
    • 発表場所
      埼玉大学(埼玉県)
    • 年月日
      2013-09-22
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] A Case Study of the Educational Values of Educators in the Republic of South Africa : An Analysis Using the Theory of "Living Together"2013

    • 著者名/発表者名
      Masayasu Sakaguchi
    • 学会等名
      World Council of Comparative Education Societies
    • 発表場所
      ブエノスアイレス大学(アルゼンチン共和国)
    • 年月日
      2013-06-27
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] 南アフリカ共和国の高等学校におけるLife Orientationの実践に関する考察 「共生」のための教育という観点から2012

    • 著者名/発表者名
      坂口真康
    • 学会等名
      日本教育社会学会
    • 発表場所
      同志社大学(京都府)
    • 年月日
      2012-10-27
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] An Analysis of Education for "Living Together Society" in the Republic of South Africa: Focusing on Learners' Perceptions regarding the Implementation of Life Orientation2012

    • 著者名/発表者名
      坂口真康
    • 学会等名
      日本比較教育学会
    • 発表場所
      九州大学(福岡県)
    • 年月日
      2012-06-16
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書

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公開日: 2013-04-25   更新日: 2024-03-26  

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