研究課題/領域番号 |
12J00860
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡田 昌也 大阪大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2012 – 2013
|
研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2013年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2012年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | 無標識イメージング / CARS / 共鳴ラマン散乱効果 / cytochrome c / 非染色イメージング / 共鳴効果 |
研究概要 |
本研究では、生体機能を阻害せずに細胞内の特定の生体分子を選択的に観察でき、かつその分子の動態をリアルタイムで観察できる顕微鏡法の開発を目的とした。 高感度で細胞の無標識イメージング可能なCARS (Coherent anti-Stokes Raman scattering)顕微鏡法に共鳴ラマン散乱効果を取り入れた装置を開発した。具体的には、試料からCARS光を発生させる際に試料へ照射するprobe光に可視光(波長 : 532nm)を用いたCARS顕微鏡を試作した。これにより可視域に吸収をもつタンパク質からのCARS光を増幅し、細胞内での分布を選択的に検出すると行った応用が期待できる。そこで本実験では、530nm付近に強い吸収をもつcytochrome cを試料に用い、cytochrome cの分子振動に由来する1585cm^<-1>のバンドをターゲットとした。Pump光とStokes光にそれぞれ912nm、1064nmのピコ秒パルスレーザー光を用いてCARS測定をした。その結果、標的のCARS光を検出することに成功した。また、probe光に912nmの光を用い、同じcytochrome cの試料を測定した結果、可視光を使った方が2.8倍強い信号を示すことを見出した。しかしながらこの感度は、細胞内のcytohcrome cを検出するには十分ではなかった。今回はprobe光に可視光を用いたが、pump光にも可視光を用いることでより効果的に共鳴効果を得られると思われる。残念ながらレーザーのトラブルなどにより採用期間中にこれを実証できなかったが、本研究を通して少なくともCARS光を共鳴ラマン散乱効果で増強できることは証明でき、この成果は、今後の生体イメージングのさらなる発展に向けた一歩として意義のあるものと考えられる。
|
今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
|