研究課題/領域番号 |
12J01671
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
高江洲 俊光 群馬大学, 理工学研究院, 助教
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研究期間 (年度) |
2012 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2013年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2013年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2012年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 相対論的場の量子論 / スペクトル解析 / 数理物理 / 場の量子論 / ヒルベルト空間論 / 散乱理論 |
研究概要 |
(1)量子力学的な粒子と量子場が相互作用する系であるディラック方程式に従う粒子とクライン・ゴルドン場が相互作用する系のハミルトニアンの本質的自己共役性について考察を行った。この系のハミルトニアンはクライン・ゴルドン場に紫外切断条件を課すことで、C^4値-二乗可積分の空間とボソンフォック空間のテンソル積ヒルベルト空間上の対称作用素として定義される。主定理において、粒子のポテンシャルに関するある条件の下で、系のハミルトニアンがある部分空間上で本質的に自己共役となることを示した。 (2)量子場と量子場が相互作用する系である相対論的量子電磁力学の系の基底状態の存在について考察を行った。相対論的量子電磁力学の系とはフェルミ場であるディラック場とボーズ場である量子輻射場が相互作用する系である。この系のハミルトニアンはディラック場および量子幅射場に紫外切断条件を課し、また摂動の作用素に空間切断条件を課すことで、フェルミオン・ボソンフォック空間上の下に有界な自己共役作用素となることが示される。主定理において、量子輻射場に関する赤外切断条件の下で、任意の結合定数において多重度が有限な基底状態が存在することを示した。 (3)masslessクライン・ゴルドン場が4次の自己相互作用をする系であるmasslessΦ^4モデルの基底状態の存在について考察を行った。この系のハミルトニアンはクライン・ゴルドン場に紫外切断条件を課し、また摂動の作用素に空間切断条件を課すことで、ポソンフォック空間上の下に有界な自己共役作用素となることが示される。主定理においてクライン・ゴルドン場に関する赤外切断条件の下で、任意の結合定数において多重度が有限な基底状態が存在することを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
粒子と量子場が相互作用する系においては任意の結合定数での基底状態の解析が進んでいる状況にあったが、今回その手法を改良し、量子場と量子場が相互作用する系である相対論的量子電磁力学系の基底状態の存在を示すことができた。また、その手法を応用し、切断関数が加わったmasslessΦ^4モデルの基底状態の存在についても示すことができた。
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今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
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