研究課題/領域番号 |
12J01799
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物物理・化学物理
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藪中 俊介 京都大学, 理学研究科, 学振特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2012 – 2013
|
研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
|
配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
|
キーワード | 液晶 / コロイド / レオロジー / 架橋 / 臨界流体 / 自己推進粒子 / ソフトマター / メゾ構造 / 相分離 / 制限された空間 |
研究概要 |
本年度は、液晶コロイド混合系のレオロジーの数値算プログラムを構築した。具体的には、コロイド表面の滑り無し境界条件を取り扱う為のFPD法、剪断流を表すLees-Edwards境界条件、液晶流体力学方程式をあわせて実装した。そして、コロイド粒子が位相欠陥によって複雑に絡んだ状態を用意して剪断流をかけた場合の時間発展を計算する事が出来た。現在応力の解析を進めている。 また、同様のFPD法、昨年度用いた臨界流体の連続体理論をあわせて、コロイドの臨界流体中の吸着層を介した架橋の問題も取り扱った。具体的には、二個のコロイドを固定した上で温度を下げ共存線に系を近づけた場合、二個のコロイドを自由に動かした場合の二つの場合についていずれも吸着層を介した架橋が起こる事をしめし、その際の流れ場の様子を計算した。其の結果粒子を固定している場合の流れ場は、相分離で見られる特徴的な流れ場よりかなり小さい事を発券した。粒子を動かした場合は、ほぼ速度場の大きさは、相分離の際の特徴的な速度と一致している。 また、博士論文の執筆と関係して以前構築した自己推進粒子の理論モデルの直接数値計算も行った。そして、化学物質の移流の効果や二体相互作用など、複雑な解析的に扱いにくい効果を数値計算によって解析する事が出来た。 いずれも実験的にはよく見られる現象であるが、連続体理論による解析が今まで為されておらず、その物理プロセスを明らかにしたという点で意義は大きいものと考えている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本年度は、液品コロイド複合系の数値計寡を聞始し、現在計算結果の解析を進めている。また、同様の手法で取り扱いが可能な臨界流体中のコロイドの吸株層の架橋の問題も解析し論文を準備中である。 さらに、博士論文の執筆と関係して自己推進粒子運動の数値計算を並行して行い現在論文を準備中である。 液晶の問題では、計算の煩雑さのためやや遅れているものの、おおよそ当初の計画の通り研究を順調に進めておりこれからの成果が期待できる。また、新たに得た着想に基づき研究計画以外の部分でも大きな成果を挙げている。
|
今後の研究の推進方策 |
液品コロイド系の問題では、応力の計算を完了させ、欠陥の弾性の寄与を解明すろ、その他の研究は順調に進んでおり、引き続き研究を進め研究成果を論文として公表する。
|