研究課題/領域番号 |
12J02352
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
関谷 敦志 総合研究大学院大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2014年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2014年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2013年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2012年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 翻訳後修飾 / パルミトイル化 / 脱パルミトイル化酵素 / ポストシナプス / 膜マイクロドメイン / Ras / タンパク質膜輸送 |
研究概要 |
タンパク質のパルミトイル化修飾はタンパク質に飽和脂肪酸であるパルミチン酸が結合する翻訳後修飾で、パルミトイル化酵素と脱パルミトイル化酵素により触媒される可逆的修飾である。これまでのプロテオミクス研究から膨大量のパルミトイル化タンパク質が同定され、それらの多くが膜マイクロドメインに集積することが報告された。そのため、近年さまざまな分野で注目されている。しかしながら、この修飾系の一翼を担う脱パルミトイル化酵素は長年発見されておらず、そのパルミトイル化可逆的サイクルの詳細な解析には至れていない。昨年度申請者は、包括的な手法から脱パルミトイル化酵素の候補遺伝子群の単離に成功した。本年度は、これら候補遺伝子群の神経細胞における挙動を明らかにすることを目指した。神経細胞のポストシナプス膜に見られるポストシナプス後肥厚は典型的な膜マイクロドメインのひとつである。申請者はポストシナプス後肥厚の主要な構成成分で、パルミトイル化基質であるPSD-95に着目し、脱パルミトイル化候補遺伝子群の解析をおこなった。まず、脱パルミトイル化酵素活性を示す候補遺伝子群の神経細胞内局在をGFP融合タンパク質を用いて観察した。その結果、ポストシナプス膜近傍に選択的に局在するサブファミリーが存在することを明らかにした。PSD-95はポストシナプス膜近傍において脱パルミトイル化をされるため、これらのサブファミリーが主たる候補として考えられる。そこで、ポストシナプス膜に局在するサブファミリーを神経細胞に過剰発現させると、PSD-95のパルミトイル化レベルが減少し、ポストシナプスへの集積が著しく減少していた。そこで、ポストシナプス膜に局在する3つのサブファミリーメンバーのうち主要な遺伝子を特定するため、定量性PCR法により遺伝子発現量を比較定量した。その結果、神経細胞では1つの遺伝子が選択的に発現していることが分かった。現在、脱パルミトイル化候補遺伝子を欠損する神経細胞を作製し、生理的な意義の解明を目指している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
昨年度、申請者は脱パルミトイル化酵素の候補遺伝子を得たが、本年はこれら遺伝子群の神経細胞における機能・局在・制御機構を明らかにした。また、神経細胞における最も主要な候補を明らかにすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は脱パルミトイル化候補遺伝子の神経細胞における機能欠損実験を通じて生理的な脱パルミトイル化酵素の同定を目指す。神経細胞の膜マイクロドメインであるポストシナプス後肥厚に着目し、パルミトイル化酵素・脱パルミトイル化酵素の相互依存的な制御機構の解明を目指していく。
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