研究課題/領域番号 |
12J03457
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
島津 侑希 名古屋大学, 大学院国際開発研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2013年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2012年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 教育開発 / 農業普及員 / 職業技術教育・職業訓練 / ジェンダー / 農村女性 / エチオピア / ATVETカレッジ / カリキュラム |
研究概要 |
24年度までの調査において、農村女性は女性農業普及員に対して、男性農業普及員よりも自分たちの現状を理解して積極的にコミュニケーションを取ってほしいと考えており、男性農業普及員よりも質問しやすい・付き合いやすい立場にいることへの期待が大きかった。しかし、農業普及員まではその期待が伝わっておらず、対応がとられていないことが明らかになった。この理由の一つとして、ATVETカレッジにおいても郡の農業局においても、ジェンダーに焦点を当てた教育・研修はほとんど行われていないということが考えられる。ATVETカレッジでは「ジェンダーに配慮したカリキュラム(Gender Sensitive Curriculum)」が実施されているが、内容に関する明確な規定が無いことから、その実施内容は各教員に委ねられている。 そこで25年度では、ATVETカレッジ二校にて教員および学生を対象とした現地調査を実施した。その結果、教員が考える同カリキュラムの内容は大きく六項目に分類することができ、内容によって対象者および目的の設定にも差が見られた。分析の結果、教員の認識の違いは、1)農村での経験の有無、2)社会的認識、3)ジェンダーに関する経験、の三点によって主に形成されていた。しかし、実際に同カリキュラムをどのように実施しているかは、同カリキュラムをどのように理解しているかよりも、担当教科などに左右されていた。農村部での経験を有し、同カリキュラムに対しても具体的かつ現実的な意見を出すことができる教員は全て専門科目を担当していた。専門科目は短時間で多くの知識・技術をカバーすることが求められているので、いくらジェンダー配慮について多くの考えを持っていたとしても、実施する余裕は無かった。一方で、最も同カリキュラムと関係しているであろう「ジェンダーと開発入門」担当教員は農村部での経験が皆無であることにより、担当教科とDAの仕事を結びつけることができないなどのミスマッチが見られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、前年度の現地調査結果を踏まえて二校の農業訓練カレッジで調査を実施した。その結果をまとめ、国内外の学会にて口頭発表を行った。アフリカ教育研究フォーラムでは最優秀発表賞を受賞した。また、4月以降も、アフリカ学会および国際開発学会での口頭発表が確定している。博士論文の提出までには至っていないが、順調に執筆作業が進んでいることから、おおむね順調に進展しているといえよう。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、学会での口頭発表で頂いたアドバイス等を参考に、博士論文の最終的なまとめを行い、速やかに提出する。また、同研究を投稿論文としてアフリカ教育研究、国際協力論集、比較教育学研究などに投稿する。
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