研究課題
特別研究員奨励費
研究課題2,3 複合材料の微細組織観察を行い,母材の粒径や破壊形態,MWCNTの分散性,破面から突出したMWCNTの長さから算出した界面強度を定量的に評価した.供試体は,アニール温度の異なる4種類(1200,1800,2200,2600℃)のMWCNTを添加した複合材料ならびに2600℃でアニール処理を行ったMWCNTに表面修飾を施したMWCNTを添加した複合材料である.いずれの複合材料においてもMWCNTの分散性はき裂進展に伴う界面剥離やMWCNTsの引抜け等の高靭化効果に比べて大きな影響を及ぼすことが明らかとなり,MWCNT添加量の増大に伴う分散性の低下は複合材料の機械的特性低下を引き起こすことがわかった.研究課題4 MWCNTの結晶構造と電気伝導性との関係を評価する目的で,アニール温度の異なる4種類のMWCNTsを添加した複合材料の電気伝導特性評価を行った.電気伝導特性評価は,四端子法を用いて行った.いずれの複合材料においても少量のMWCNTsの添加で導電性が発現し,最大で10 S/cm程度の電気伝導率であることがわかった.この値は世界トップレベルの高い値である.次に,2600℃でアニール処理を行ったMWCNTを用いて構成要素ナノ配列制御法による複合材料の作製を行った.本法ではMWCNTを5 vol.%添加した複合材料においてMWCNT未添加のアルミナ焼結体に比べて高い曲げ強度と破壊靭性値を得ることに成功した.また,MWCNTを10 vol.%添加した複合材料においても,5 vol.%添加した複合材料に比べて値は小さいものの,アルミナ焼結体と同等もしくは高い機械的特性を有していることが認められた.また,電気伝導率は,MWCNT添加量の増加に伴い増大し,MWCNTを10 vol.%添加した複合材料では12 S/cm程度の高い電気伝導性を有することがわかった.
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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