• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

PI3キナーゼが乳がん発生過程に及ぼす役割の生体イメージングによる解明

研究課題

研究課題/領域番号 12J03987
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 発がん
研究機関京都大学

研究代表者

熊谷 悠香  京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2012 – 2013
研究課題ステータス 完了 (2013年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2013年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2012年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードFRETバイオセンサー / 二光子励起顕微鏡 / がん幹細胞 / ERK / 乳がん / in vivoイメージング / 自然発がん
研究概要

当初の予定ではPI(3,4)P2の動態をマウス乳がんに置いて観察する予定であった。しかし、バイオセンサーの感度不足のためか、生体イメージングで目的分子の動態変化を観察することは難しかった。そこで、細胞増殖に関与する分子であるERKの活性を観察することとした。1. HER2陽性乳がんに置けるERKの活性を二こうしていき顕微鏡を用い生体観察した。その結果、個々のがん細胞に置けるERK活性は不均一であり、長時間にわたって維持されることが明らかとなった。2. MEK阻害剤、EGFR/HER2阻害剤をマウスに静脈注し、がん組織に置けるERK活性の変化を観察した。その結果、ERK活性の高い細胞は低い細胞に比べ活性を顕著に下げること、ERK活性の低い細胞はほとんど阻害剤に反応しないことが明らかになった。1と2の結果から、ERK活性ががん細胞の何らかの特性を反映しているのではないかと考え、実験3を実施した。3. ERK活性に基づき、細胞を分取し、tumorsphere形成能、がん形成能、がん幹細胞マーカーの発現度を検討した。その結果、ERK活性の低い細胞は高い細胞に比べ、tumorsphere形成能、がん形成能、がん幹細胞マーカーの発現レベルが高いことが明らかとなった。これらの結果は、ERK活性の低い細胞群にがん幹細胞が多く含まれることを示す。4. さらにERK活性とがん細胞の幹細胞性を調べるため、正常マウス乳腺細胞株J3B1AにMEK阻害剤を添加し、ERK活性を抑制したさいのがん幹細胞マーカーの発現レベルを検討した。その結果、MEK阻害剤処理群はがん幹細胞マーカー(CD24, CD61)の発現を充進させることが明らかとなった。以上の結果は、ERKの活性ががん細胞の幹細胞性を制御する可能性を示すものであり、MEK阻害剤の投与ががん細胞の幹細胞性を上昇させる可能性を示唆するものである。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

報告書

(2件)
  • 2013 実績報告書
  • 2012 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Heterogeneity in ERK activity as visualized by in vivo FRET imaging or mammary tumor cells developed in MMTV-Neu mice.2014

    • 著者名/発表者名
      Yuka Kumagai, Honda Naoki, Eiji Nakasyo, Yuji Kamioka, Etsuko Kiyokawa, Michiyuki Matsuda
    • 雑誌名

      Oncogene

      巻: (ネット上で先行掲載) 号: 8 ページ: 1051-7

    • DOI

      10.1038/onc.2014.28

    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Stochastic ERK Activation Induced by Noise and Cell-to-Cell Propagation Regulates Cell Density-Dependent Proliferation2013

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro Aoki, Yuka Kumagai, Atsuro Sakurai, Naoki Komatsu, Yoshihisa Fujita, Clara Shionyu and Michiyuki Matsuda
    • 雑誌名

      Molecular Cell

      巻: 52 号: 4 ページ: 529-540

    • DOI

      10.1016/j.molcel.2013.09.015

    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 生体FRETイメージングを用いたマウス乳がんにおける不均一なERK活性の可視化2014

    • 著者名/発表者名
      熊谷悠香
    • 学会等名
      がん支援活動公開シンポジウム
    • 発表場所
      一橋講堂(東京)
    • 年月日
      2014-01-31
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] 生体FRETイメージングを用いたマウス乳がんにおける不均一なERK活性の可視化2013

    • 著者名/発表者名
      熊谷悠香
    • 学会等名
      日本分子生物学学会
    • 発表場所
      神戸国際会議場(兵庫)
    • 年月日
      2013-12-03
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] Heterogeneity in ERK activity as visualized by in vivo FRET imaging of mammary tumor cells developed in MMTV-Neu mice.2013

    • 著者名/発表者名
      熊谷悠香
    • 学会等名
      AACR Frontiers in Basic Cancer Research
    • 発表場所
      アメリカ、メリーランド州
    • 年月日
      2013-09-19
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] Visualization of progesterone-stimulated ERK activation in primary mammary organoids derived from transgenic mice expressing a FRET2012

    • 著者名/発表者名
      熊谷悠香
    • 学会等名
      第45回日本発生生物学会・第64回日本細胞生物学会合同大会
    • 発表場所
      神戸国際会議場(兵庫県)
    • 年月日
      2012-05-31
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書

URL: 

公開日: 2013-04-25   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi