研究課題/領域番号 |
12J05821
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
遠藤 耕介 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2013年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2012年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 心停止ドナー肝移植 / 肝細胞移植 / 心停止ドナー / 再生の足場 / 肝移植 |
研究概要 |
動脈再建を伴うラット同所性肝移植の手技を習得し、ラット心停止ドナー肝移植モデルの心停止時間(温阻血時間)の評価を行った。温阻血時間45分、60分の2群で評価した所、両群共に全例生存した。肝移植術後7日目の血清および肝組織の評価を行った。血液データではAST, ALT, T-Bil値に両群間で差を認めなかった。HE染色では両群共にグリソン領域の炎症細胞浸潤を認めるものの肝小葉構造は維持され、肝細胞に強い傷害を認めなかった。動脈再建なしのモデルで認められた様な大きな壊死領域を認めなかった。心停止時間を60分よりも長くすると肝グラフトの灌流時に灌流不良領域が著明に増大したためより長時間での評価は行わなかった。 温阻血時間を60分として肝移植を施行し、肝移植後にレシピエントに対して肝細胞移植を行った所、肝グラフトの著明な色調変化を認め、術後1日目に死亡した。温阻血時間を45分とし肝細胞移植の投与方法を脾臓経由とした。肝細胞移植を行わない群と生存率を比較した所(n=4)、有意に生存率が低下した(p=0.0020)。肝細胞移植群で生存したラットを術後28日目に儀牲死せしめ肝組織中に移植した肝細胞が生着しているかを評価したが、肝臓内に明らかな移植肝細胞の生着を認めなかった。 ラット肝移植モデルにおいては、60分の温阻血・再灌流傷害は肝細胞にとって可逆的であると考えられた。このモデルにおいては術後の生存を規定するのは肝グラフト内の循環傷害であると推察される。これらの結果から、微小循環傷害の問題を解決すれば心停止後1時間の肝グラフトも利用可能となる可能性が有るという点、心停止ドナー肝グラフトの肝細胞移植の細胞源として利用出来る可能性についてさらなる研究・検討の価値があると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初期待していた、心停止ドナー肝グラフトの肝再生の足場としての利用に関しては否定的な結果であったが、心停止ドナー肝移植の利用可能性について肯定的な結果が得られた点、細胞移植のドナーソースとしての利用等の新たな視点での研究の方向性が見いだせたという点で十分な結果が得られたと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
心停止ドナー肝移植の循環傷害の問題を解決する方法の探索、肝細胞移植の細胞源としての利用の可能性について研究を進めたい。
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