研究課題/領域番号 |
12J05874
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 独立行政法人建築研究所 |
研究代表者 |
加戸 啓太 独立行政法人建築研究所, 建築生産研究グループ, 特別研究員
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研究期間 (年度) |
2012 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2013年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2013年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2012年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 三次元CAD / デジタルアーカイブ / 伝統木造建築 / 伝統木造構法 / データベース / 知識表現 / 三次元モデル / BIM |
研究概要 |
本研究では、伝統木造建築を対象とした、精緻な三次元モデルを併用したデジタルアーカイブの作成を通して、伝統木造建築に固有な部品を表現する手法、およびその三次元モデル化のためのCADシステムの構築について研究を行った。伝統木造建築の部品を表現するために部品の雛形をパラメトリックに定義するという方針のもと、部品雛形の構成に関する考察として、幾何情報の扱い方や雛形の拡張性やその管理の仕方、複数の部品に跨って寸法などの情報のやりとりが求められる継手仕口の表現方法について、姫路城大天守(兵庫県姫路市)のアーカイブ化を通して試行した。現在まで三次元CAD付属のオブジェクト記述言語で記述していた部品雛形の手続き(計算処理等)を、C/C++言語にてクラスとして記述する手法をとり、幾何計算を効率的に行え、雛形の拡張に際しても不整合が起きないよう更新できることを確かめた。継手仕口の表現では、部品と部品が交差する際の納まりが形成される手続きをC/C++言語により納まりの雛形として記述する試行を行った。こういった試行から、雛形そのものにも構法のデジタルアーカイブとしての価値があることがわかった。引き続き研究を進める中で、具体の建築のデジタルアーカイブに加え、その構法を知識表現としアーカイブ化するという展開を行っていきたい。 また、姫路城大天守のデジタルアーカイブ化において、豊富に蓄積されている資料を管理するために、各部品と記載されている資料の紐付けを行い、三次元モデルおよびその部品情報を、資料を呼び出すためのインデックス(見出し)として使うシステムを試作した。現在、姫路城大天守のデジタルアーカイブ化を引き継ぎ進めているところである。ある程度のアーカイブ化を終えたら一般公開等を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請時の計画に対してサブテーマ検討の順序の入れ替えはあったが、全体としては概ね順調に進んでいる加えて、研究を通して新たな発展性も見いだせており、引き継ぎ考察を行っていきたい。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き研究を進める中で、具体の建築の三次元モデルを構築するデジタルアーカイブ化に加え、その構法を知識表現としアーカイブ化するという展開を行っていきたい。また、研究成果として得られるデジタルアーカイブについて、一般公開等を積極的に行い、その利活用についても研究を進めていきたい。
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