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ヒストン修飾酵素に応答する機能性クロマチンモデル:転写制御機構の解明への展開

研究課題

研究課題/領域番号 12J06328
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 生物物理・化学物理
研究機関九州大学

研究代表者

塩崎 秀二郎  九州大学, 工学研究院, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2012
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
2012年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードクロマチン / ヒストン / 人工モデル / 遺伝子転写
研究概要

本研究では、我々がこれまでに開発してきた人工高分子による遺伝子発現制御システムを用いて、DNAの分子運動と転写の関係を明らかにすることを目的とした。これまでの結果から、DNAの凝縮状態と遺伝子発現に相関が見られないことや、遺伝子発現がOFFになっている人工高分子とDNAの複合体の遺伝子発現をONにするような酵素反応が起きた後にも、構造的に大きな変化が無くとも遺伝子発現を制御できることが明らかになっていた。そこで本年度は、DNAの運動性にどのような変化が生じているかを評価した。まず、エバネッセント光によるDNAの運動性の評価を行った。しかしながら、人工高分子とDNAの複合体の性質上、エバネッセント光の届くプリズム近傍に複合体を固定することが難しかったため、セルを用いた溶媒中での蛍光寿命測定に切り替えた。DNAの蛍光修飾についていくつかの蛍光色素を検討し、最終的にDAPIを用いた測定を行った。ヒストンタンパク質のN末端を修飾したH3-Polymerでは蛍光寿命の酵素反応の前後で差が見られなかった。そこでPKCαペプチドを修飾したPKCα-Polymerを用いた検討も行ったが、酵素反応の前後での差は確認できなかった。そこで、蛍光寿命測定と比較して分子の運動をより明確に反映する蛍光異方性の測定を行った。その結果、DNAのみのサンプルと複合体のサンプルに大きな差が見られ、酵素反応の前後のサンプルでも差が確認された。本実験で得られた回転緩和時間を遺伝子発現量に対してプロットしたところ、非常に良い相関を示していた。これは、遺伝子の転写がDNAの運動性によって制御されるという我々の仮説を支持するものである。このような動的な制御因子は、人工分子による制御のみならず、広く生物学においても重要なファクターであると考えられる。

報告書

(1件)
  • 2012 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Gene Carrier Showing All-or-None Response to Cancer Cell Signaling2012

    • 著者名/発表者名
      Riki Toita, et al.
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society

      巻: 134 号: 37 ページ: 15410-15417

    • DOI

      10.1021/ja305437n

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 高分子型蛍光プローブによるプロテインキナーゼの活性検出2012

    • 著者名/発表者名
      塩崎秀二郎
    • 学会等名
      バイオマテリアル学会シンポジウム2012
    • 発表場所
      仙台国際センター(宮城県)
    • 年月日
      2012-11-26
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.chem.kyushu-u.ac.jp/~katayama/

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書

URL: 

公開日: 2013-04-25   更新日: 2024-03-26  

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