• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

日本語諸方言における動詞の音便の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12J07116
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 日本語学
研究機関東北大学

研究代表者

坂喜 美佳  東北大学, 大学院文学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2012 – 2013
研究課題ステータス 完了 (2013年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2013年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2012年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード方言 / 動詞 / 音便 / 『方言文法全国地図』
研究概要

本研究の目的は、《方言における動詞の音便現を記述するとともに、地域間の比較と中央語史上の傾向との対比を行うことで、地理的・歴史的にこの現象に関する方言の展開を明らかにしていく》ことである。この目的に沿って、当該年度では以下のような研究の成果を残した。
1. 動詞音便現象の地理的・歴史的展開の解明
『方言文法全国地図』をもとに方言間の比較を行い、それらの違いを整理するとともに、通時的な変遷を推定し、この現象の地理的・歴史的展開を明らかにした。この結果は論文として発表し報告した(「動詞の音便の地理的・歴史的分布」『国語学研究』53)。結果、地理的分布と歴史的分布は対応していることが分かった。この対応や、西日本に見られる音便形の周圏分布を見ると、その形成は伝播によるものと考えられる。
2. 音便に関する全国各地の記述の収集
1は現在の方言を反映している地図と中央語文献を対照させたものだが、中央語文献には登場しない、または地図にも反映されていない記述は存在する。そのような音便に関する記述を集めるため、日本全国の方言関連資料が多く収められている国立国語研究所図書室に何度か赴き、方言関連の資料に全て目を通し、音便に関する記述を集めた。
3. 高知県におけるサ行イ音便の実地調査
高知県東部へ赴き、主にサ行イ音便に関する調査を行った。結果、全ての地点で、サ行五段動詞は全てイ音便化することが分かった。動詞によっては、例えば「出す」であれば「ダイタ」のイ音便形と「ダシタ」の非音便形の中間的な形である「ダヒタ」も聞かれた。まだ分析の途中であるが、中央語や富山県などに見られる、イ音便にならない例外語が全く現れなかったことから、音便形は中央から伝播してきたものであるが、中央語に存在した例外語は保持せず、イ音便化を全ての動詞に適用するという、高知県独自の規則が働いていることが明らかになった。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

報告書

(2件)
  • 2013 実績報告書
  • 2012 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 動詞の音便の地理的・歴史的分布2014

    • 著者名/発表者名
      坂喜 美佳
    • 雑誌名

      国語学研究

      巻: 53 ページ: 1-12

    • NAID

      40020131271

    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「かえす(返す)」のサ行イ音便と「かやす」の成立2013

    • 著者名/発表者名
      坂喜 美佳
    • 雑誌名

      国語学研究

      巻: 52 ページ: 1-11

    • NAID

      40019748820

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 四段動詞連用形の音便の地理的・歴史的分布2012

    • 著者名/発表者名
      坂喜 美佳
    • 学会等名
      平成24年度日本語学会秋季大会
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2012-11-04
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書

URL: 

公開日: 2013-04-25   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi