• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

マスト細胞サブセットの提唱とサブセット特異的な免疫疾患治療方策

研究課題

研究課題/領域番号 12J07362
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 免疫学
研究機関東京大学

研究代表者

網谷 岳朗  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2012 – 2013
研究課題ステータス 完了 (2013年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2013年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2012年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードマスト細胞 / S1P2 / 炎症性腸疾患
研究概要

マスト細胞にこれまで存在することが提唱されてきたサブセットとは異なるマスト細胞サブセットが存在することを明らかにするため、マスト細胞において重要な役割を果たしている分子を探索し、アレルギー等でマスト細胞の機能への関与が報告されているスフィンゴシン-1-リン酸受容体に着目し研究を行ってきた。また、マスト細胞が重要な役割を果たしている疾患である炎症性腸疾患においてもこれらの分子は重要な役割を果たしていることが知られている。しかし、スフィンゴシン-1-リン酸受容体のうちSIP2受容体は炎症性腸疾患における機能が知られていない。これを明らかにするため、野生型マウスとSIP2欠損マウスにデキストラン硫酸ナトリウムによる炎症性腸疾患モデルを誘導したところ、SIP2欠損マウスにおいて、野生型マウスと比較して激しい体重の減少が観察された。このとき、野生型の腸管では見られない組織の炎症像、マスト細胞の活性化、好中球の浸潤がSIP2欠損マウスでは観察された。さらに、ILCやマクロファージなどといった炎症性細胞の増加も観察され、SIP2が欠損することで炎症の増悪化が引き起こされることがわかった。炎症の増悪化の原因として、COX-2分子に着目した。この分子は腸管の粘膜バリアーを強化し、炎症性腸疾患の防御に働くことが報告されている。一方で、このCOX-2はSIP2によって産生が制御されるという報告もこれまでにあることから、各マウスから得た細胞におけるCOX-2の産生を比較したところ、SIP2欠損マウスの血管内皮細胞やILCから産生されるCOX-2の産生量が野生型マウスより減少していることが示唆された。これにより、COX-2による粘膜バリアー形成が低下していることが考えられた。よって、粘膜バリアー機能を評価するためにFITC-dextranを用いた実験を行ったところ、SIP2欠損マウスではバリアー機能の低下が起きている可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度においては、当該内容で論文投稿までは最低限行う予定であったが、論文の投稿に十分な量のデータの収集が行えなかったため。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

報告書

(2件)
  • 2013 実績報告書
  • 2012 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Extracellular ATP mediates mast cell-dependent intestinal inflammation through P2X7 purinoceptors2012

    • 著者名/発表者名
      Y. Kurashima, T. Amiya, T. Nochi, K. Fujisawa, T. Haraguchi, H. Iba, H. Tsutsui, S. Sato, S. Nakajima, H. Iijima, M. Kubo, J. Kunisawa, H. Kiyono
    • 雑誌名

      Nat Commun.

      巻: 3-1034 号: 1 ページ: 1034-1034

    • DOI

      10.1038/ncomms2023

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 食物アレルギーにおけるマスト細胞の関与とその制御2012

    • 著者名/発表者名
      網谷岳朗
    • 学会等名
      第39回日本毒性学会学術年会
    • 発表場所
      仙台国際センター(招待講演)
    • 年月日
      2012-07-19
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書

URL: 

公開日: 2013-04-25   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi