研究課題
特別研究員奨励費
平成25年度と同様、報告者はEHTを主導するマサチューセッツ工科大学ヘイスタック天文台に3ヶ月間滞在し、EHTの観測データを使った研究を行った。研究内容の一つであるブラックホールの直接撮像に関連して、Sgr A*と並びブラックホールの直接撮像の実現が期待されるEHTの最重要ターゲット天体の一つであるM87のブラックホールの事象の地平面の周囲の構造に新たな制限を当たれることに成功し、60名を越す国際研究グループの筆頭著者として論文にまとめた。論文は現在投稿されておりまもなく受理される見込みである。この成果に関して報告者は国際学会で招待講演を行った他、国内学会でも口頭講演を行った。また採用1年目に行ったSgr A*の較正天体であるNRAO 530のEHTの観測成果に関して、結果の再解析やデータの確認等を行い、投稿論文にまとめた。この成果の中では報告者の独自の着想により天体画像の解析に電波干渉計では用いられたことないマルコフ連鎖モンテカルロ法を用いたベイズ推定が用いられており、今後のサブミリ波VLBIでの天体画像の取得方法の選択肢の一つとして現在検討されている。また本観測はブレーザーと呼ばれる活動銀河核の種族において、ブラックホールから噴出する相対論的ジェット中でのガンマ線の爆発的増光現象の最中に1.3 mm帯で超高空間分解能撮像に成功した初めての観測である。この観測によってガンマ線放射領域のサイズの測定に成功したほか、放射領域付近のジェットの構造や物理的なパラメータに強い制限をおくことに成功している。以上の成果をまとめた学位論文は東京大学において高い評価を受け、報告者は東京大学大学院理学系研究科の研究奨励賞を受賞したほか、学位授与式において東京大学大学院理学系研究科の総代へ選出された。また本学位論文は文系・理系問わず東京大学内で高く評価され、東京大学総長賞を受賞した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (15件) (うち査読あり 11件、 謝辞記載あり 1件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (23件) (うち招待講演 3件) 備考 (1件)
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