研究課題/領域番号 |
12J07688
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
プラズマ科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岩田 夏弥 京都大学, エネルギー科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2013年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2012年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 高強度レーザー物質相互作用 / 相対論的動重力 / 高次非局所効果 / 輻射減衰 / 超高強度レーザープラズマ相互作用 |
研究概要 |
近年、集光強度が10^<20>W/cm^2を上回る極短パルス高強度レーザーが実現され、これを用いた高エネルギー粒子加速をはじめとする様々な応用研究が進展している。本研究では平成24年度、位相空間ラグランジアンに基づく数理手法を当該分野に新しく導入し、高い非線形性・非局所性を有する高強度レーザー物質相互作用において重要な役割を果たすレーザー光の動重力の高次非局所効果を記述する方程式を導くことに成功した。また、集光強度10^<20>W/cm^2を超える輻射減衰領域でのレーザー物質相互作用がもたらす極限物質状態を再現する大規模数値実験の実現を目指し、粒子計算コードEPIC3Dの開発を行った。 これらを基礎として本年度は、非局所動重力理論の重要性を明らかにする応用研究を行った。ここでは、相互作用の微細制御への有用性が期待される、ビーム軸近傍で平坦な強度分布を持つレーザーを考え、これに対し従来の局所理論と今回導いた非局所理論を比較すると、レーザー場と単一粒子の相互作用時間に1桁に及ぶ差異が現れることを見出した。さらに、本研究で開発を進めてきた計算コードEPIC3Dを用いてプラズマ及びクラスター媒質中での高強度レーザー伝播シミュレーションを行い、平坦な集光構造を持つレーザー場中では非局所動重力によるプラズマ粒子の掃出しとそれによる静電場生成の結果、レーザー場が変調を受け低エミッタンスの電子ビームが生成されることや、クラスタークーロン爆発や相対論的イオンの効果が相乗的に作用して高エネルギーイオン加速が実現することなどを明らかにした。これらの結果は学術雑誌Physical Review Lettersに掲載され、国際会議IFSA2013の口頭発表に採択された。 以上の研究は、高強度場科学に新しい理論手法を提示し学術・応用研究の進展に貢献するとともに、大規模数値計算を通して計算機科学の進展に資するものである。
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今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
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