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in vitroで選択・誘導した抗原特異的抗体産生細胞による癌治療モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 12J08179
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 腫瘍免疫学
研究機関東京理科大学

研究代表者

馬渡 達也  東京理科大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2012 – 2013
研究課題ステータス 完了 (2013年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2013年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2012年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード細胞療法 / 抗腫瘍療法 / B細胞培養 / 抗原特異性 / 抗体産生細胞
研究概要

本研究課題では、当研究室で新たに確立したiGB細胞培養系を応用することで、現在の癌ワクチン療法では行われていない、液性免疫を効果的に誘導する新たな治療型ワクチンの構築を目的としている。
前年度までに行った、(1)抗原特異的iGB細胞を用いたプラズマ細胞療法によるメラノーマ転移抑制のマウスモデル実験、(2)抗原特異的B細胞選択系の構築、(3)(1)及び(2)を組み合わせたin vitroで選択した抗原特異的B細胞を用いた腫瘍転移抑制のマウスモデル実験、以上3点について論文にまとめ、国際学術誌に発表した。また上記のマウスモデルでの研究をさらに発展すべく、本年度は特にヒト末梢血B細胞の中から抗原特異的な細胞を選択濃縮する系を確立することを目標として研究に取り組んだ。まずはマウスモデルでの条件を基に、ヒト末梢血B細胞を濃縮できるかを試みた。しかしながら抗原特異的なB細胞は濃縮できなかった。その原因としてFasL細胞死刺激耐性の細胞の出現、及び適切な刺激時間がマウスとヒトのB細胞で異なるということが考えられた。そこでこの問題を解決すべく、様々な培養条件の検討を行った。その結果IL-21に代わりIL-24で培養することにより、ヒトiGB細胞のFasL耐性細胞への分化を抑制できることを見出した。これは選択濃縮の効率を上昇させるために重要である。また代替抗原として抗ヒトκ鎖抗体をCD16陽性フィーダー細胞上に固定し、κ鎖陽性ヒトiGB細胞を選択濃縮できることを示した。この結果は、ヒトiGB細胞を用いた抗原特異的な細胞を選択濃縮するモデル系ができたことを意味し、ヒトB細胞における最適刺激時間を検討することができることを意味する。以上の結果は、ヒト末梢血B細胞から抗原特異的B細胞を選択的に濃縮するために前進したことを示唆する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ヒトiGB細胞の培養法はマウスiGB細胞に比べると、まだまだ検討する点が多かったため、時間がかかってしまった。またマウスでの方法をそのままヒトに応用することができなかったため、一から検討しなくてはならない点が多かったことも遅れの原因と考えられる。しかし培養条件を検討するための新たな系を確立したことにより、この遅れは解消できると考えられる。

今後の研究の推進方策

マウスB細胞の刺激条件をそのままヒトB細胞に応用できないと言う問題を解決するべく、ヒトB細胞の刺激条件の検討を行うための新たな系を確立した。今後はこの系を用いて最適刺激条件を検討することにより、マウスモデルと同様に抗原特異的ヒトB細胞の選択濃縮する系の確立を試みる。

報告書

(2件)
  • 2013 実績報告書
  • 2012 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] A novel and effective cancer immunotherapy mouse model using antigen-specific B cells selected in vitro.2014

    • 著者名/発表者名
      Moutai T, Yamana H, Nojima T and Kitamura D.
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 9 号: 3 ページ: 92732-92732

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0092732

    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] in vitroにおける制御性B細胞の誘導2013

    • 著者名/発表者名
      矢崎瑠衣, 宮崎友香里, 馬渡達也, 羽生田圭, 北村大介
    • 学会等名
      第57回 日本薬学会関東支部大会
    • 発表場所
      帝京大学 板橋キャンパス
    • 年月日
      2013-10-26
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] Molecular mechanisms for memory B-cell development and function2013

    • 著者名/発表者名
      Kitamura D, Haniuda K, Fukao S, Horiuchi S, Takatsuka S, Moutai T and Noiima T.
    • 学会等名
      15th International Congress of Immunology
    • 発表場所
      Milan, Italy
    • 年月日
      2013-08-22
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] Development of a cancer therapy using in vitro selected sntigen-specific plasma cell precursors in a mouse model2012

    • 著者名/発表者名
      馬渡達也
    • 学会等名
      第41回日本免疫学会学術集会
    • 発表場所
      神戸国際展示場(兵庫県)
    • 年月日
      2012-12-06
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書

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公開日: 2013-04-25   更新日: 2024-03-26  

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