研究課題/領域番号 |
12J08350
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
家田 直弥 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2012年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
2012年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ケミカルバイオロジー / パーオキシナイトライト / 光ケージド / 活性窒素種 / 光誘起電子移動 |
研究概要 |
光誘起電子移動を応用した可視光で制御可能なONOO^-発生剤を開発するために、当研究室で開発された紫外光制御型ONOO^-ドナーであるP-NAPと、様々な置換基を有するBODIPYを連結させた化合物群の合成を行った。また、比較対象化合物としてP-NAPと連結させていないBODIPYのみの化合物群の合成も行った。 合成した化合物群の蛍光を測定したところ、BODIPY構造のみの化合物群と比べ、P-NAPを連結させた化合物群は蛍光が減弱しており、光誘起電子移動が起こっていることが示唆された。また、合成した化合物群を用いて、Fe-MGD錯体を用いたESRスピントラッピング法にて、嫌気的条件下における光照射に対するNOの発生を確認したところ、可視光照射によってNOを放出していることが確認された。また、このNO放出能はBODIPYの電子密度によって異なっており、期待される光誘起電子移動に従った反応機構でNOの放出が起こっていることが示唆された。さらに好気的条件下で光照射を行うとこのシグナルは確認されなかったことから、同時にO_2^-が発生してFe-MGDよりも早くNOと反応し、ONOO^-が発生していることが示唆された。 これまでの研究で、合成した化合物群は可視光照射によって、NOと0_2^-を発生していることが示唆された。これまで、このような可視光照射によってNOとO_2^-の発生を制御できる化合物は前例がなく、光毒性を考慮する必要のない、新たなケミカルツールもしくは光線力学療法剤として活性酸素種の研究に大きく貢献できると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、初年度にONOO^-の特徴的な反応であるニトロ化を確認できる化合物を見出す予定であったが、まだそのような化合物を開発できていないため。
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今後の研究の推進方策 |
代表者が見出した紫外光制御型ONOO^-ドナーであるP-NAPと蛍光団を連結させた化合物群は光照射によってNOを発生しうることが確認されたが、ONOO^-の特徴的な反応であるニトロ化は確認することができなかった。この理由として、合成した化合物群の水溶性が低く、共溶媒にONOO^-と反応しうる有機溶媒であるDMFを多く用いている、発生したONOO^-が元の化合物と反応してしまっていることが考えられる。今後は、水溶性と、ONOO^-と反応できないように立体障害を向上させた化合物の合成を行っていく。
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