研究課題
特別研究員奨励費
1 以前に行った1次元整数上のある種の自己相互作用をもつランダムウォークの族の訪問点の個数に関する研究では、ある種のド・ラームの関数方程式の解を調べることが重要であった。そこで現れた解は、0と1からなる無限列の空間上の確率測度とみなせるが、その測度から、0と1からなる無限列が、「ランダム」であるかどうかを決定する定義がある。関数方程式の定義にあらわれる定数に計算可能性を仮定したとき、ランダムな無限列に対する、ハウスドルフ次元に類似した、ある種の「次元」についての結果を、解を調べる過程であらわれるいくつかの零集合の記述のされ方を調べることにより得た。昨年度論文にまとめて投稿したが、今年度は改訂を行いそれが受理された。2 上でも述べたある種のド・ラームの関数方程式の解の1変数族を考え、それをそのパラメーターにおいて偏微分した関数を考える。これは畑・山口の結果から高木関数を含んでおり、ある種のフラクタル的な関数と思える。これまでに、微分可能性、関数のグラフのハウスドルフ次元、変動の大きさ、局所的な連続性の度合いについて、確率論的手法で研究した。高木関数に関するいくつかの既知の結果の拡張になっている。3 昨年度、ある種の一様性条件をみたす無限グラフ上のランダムウォークの訪問点に関する結果を論文にまとめて投稿したが、今年度はそれが受理された。4 無限グラフ上の部分グラフについて、それをパーコレーションで拡大したときの性質の変化について研究した。前文で述べた「性質」については、拡大したグラフ上の単純ランダムウォークの再帰性を中心に考察した。
最終年度のため記述しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (11件) (うち招待講演 1件)
Theory of Computing Systems
巻: 57 号: 1 ページ: 226-237
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巻: 11 ページ: 341-357
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Tsukuba Journal of Mathematics
巻: (印刷中)(掲載確定)