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12世紀の正教会・アルメニア教会合同計画とアルメニア教会におけるキリスト論の発展

研究課題

研究課題/領域番号 12J08789
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 宗教学
研究機関東京大学

研究代表者

濵田 華練 (2013)  東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(DC2)

濱田 華練 (2012)  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2012 – 2013
研究課題ステータス 完了 (2013年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2013年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2012年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード東方キリスト教 / アルメニア教会 / キリスト教神学 / ギリシア正教 / ビザンツ史 / ビザンツ帝国 / アルメニア
研究概要

平成25年度は、研究上の主要テキストである12世紀アルメニア教会の神学者・総主教ネルセス・シュノルハリの書簡の読解及び分析を中心に、彼が教会合同に向けて行ったビザンツ帝国との交渉、そしてそれに伴い展開された彼自身の神学的思想―とりわけ、正教会との間の議論で争点となるキリストの神性と人性の合一について―の内容はかなりの程度明らかになった。日本においては未だ非カルケドン派のキリスト論に関する詳細な研究が存在しないため、ネルセス・シュノルハリの著作を通じてアルメニア教会のキリスト論の特色を論じることができたことは、大きな前進であるといえる。また、ネルセス・シュノルハリは、アナトリア半島東南部、エデッサに近いフロムクラを拠点として活動し、ビザンツ皇帝やコンスタンティノープル総主教だけでなく、当時十字軍諸侯国を通じて東地中海に影響力を拡大していたローマ・カトリックと友好関係構築をめざした人物としてアルメニア教会史にとどまらずビザンツ史や中世ヨーロッパ史においても注目される人物である。しかし、彼に関する史料、特に古典アルメニア語で書かれたものに関しては、写本など未刊行の文献がほとんどであるため、平成25年9月にアルメニアのエレヴァンにあるメスロプ=マシュトツ記念国立文書館においてネルセス・シュノルハリの書簡及び彼に関連する写本の閲覧・収集を行った。その結果、ネルセス・シュノルハリの書簡集として出版されたテキスト(1871年エルサレム刊)は、その成立過程や基となった写本の系統などに不明な点が多いことが判明したため、写本資料に基づいたより綿密な史料批判が今後の課題となった。ネルセス・シュノルハリについて写本まで遡った研究は現時点で初めての試みであり、将来これが達成されれば、アルメニア教会史やキリスト教論争史、あるいは中世ヨーロッパ史において重要な足跡を残すことになる。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

報告書

(2件)
  • 2013 実績報告書
  • 2012 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Nerses Shnorhali in Nineteenth-Century Russian Theology2013

    • 著者名/発表者名
      Karen Hamada
    • 雑誌名

      Լրարէր հասարկական գիտուննրի(Journal of social sciences)

      巻: Vol.1 ページ: 67-84

    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] ネルセス・シュノルハリ書簡にみるアルメニア教会におけるキリスト論の展開2013

    • 著者名/発表者名
      濱田華練
    • 雑誌名

      エイコーン-東方キリスト研究所-

      巻: 43号 ページ: 59-74

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Отношения междч Армянской Апостолъской и Русской Православной церквями в XVIII-начале XIX вв.2012

    • 著者名/発表者名
      Хaмaдa Кapeн
    • 雑誌名

      Армяне юга России : история, кулътура, общее 6удущее

      ページ: 290-294

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] ネルセス・シュノルハリにおける「天とその装飾について」にみる中世アルメニア教会の宇宙論とキリスト論2013

    • 著者名/発表者名
      濵田華練
    • 学会等名
      第13回東方キリスト教学会大会・総会
    • 発表場所
      南山大学(愛知県名古屋市)
    • 年月日
      2013-08-27
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] Нерсес Шнорали и русские церковные писатели XIX века(「ネルセス・シュノルハリと19世紀ロシアの教会著作家たち」)2013

    • 著者名/発表者名
      Карэн Хамада
    • 学会等名
      Международная конференция «Рубежи памяти : судьбы культурного наследия в Армении и России»(国際学会「記憶の境界―アルメニアとロシアにおける文化的遺産の道程」)
    • 発表場所
      サンクトペテルブルク大学(ロシア・サンクトペテルブルク)
    • 年月日
      2013-04-13
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] Отношения между Армянской Апостолъской и Русской Православной церквями в XVIII- начале XIX вв.2012

    • 著者名/発表者名
      Хамада Карен
    • 学会等名
      Всероссийская научная конференция((Армяне юга России : история, кулътура, обдущее))全ロシア学会「南ロシアのアルメニア人 : 歴史・文化・共通の未来」
    • 発表場所
      Южный центр Российской Академии Наук, Ростов-на-Дону ロシア国立科学アカデミー南ロシア支部(ロストフ・ナ・ドヌー市)
    • 年月日
      2012-06-01
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://researchmap.jp/khamada/

    • 関連する報告書
      2013 実績報告書

URL: 

公開日: 2013-04-25   更新日: 2024-03-26  

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